「武装神姫 LOST DAYS」読んでみた。「武装神姫」が今期アニメ化されたとかで面白そうに思えて関連作品とか調べてたらとりあえず小説版の1つが入手できた。
中身としては刑事が神姫にまつわる事件に挑む物語。しかし表紙とカラーイラストの萌え萌えっぷりとは裏腹に、ハードボイルドというのか話は結構シビアです。人も、そして神姫も結構死にます。アニメ版の情報を見てると神姫たちがわいわいきゃっきゃしつつマスターのために働いたり闘ったりするという印象(まだ見てない…こちらでは20日のBS-TBSまでお預け)なのでそういうのを期待してたら全然違ってた。というかそもそも、「武装神姫」って1つのストーリーがあってそれをアニメやゲームや小説や漫画にしてるというよりは、設定だけは確立してるけどそれぞれの世界を展開してるって状況なんでしょうかね? そのへんよく解らん。
とりあえずはアニメの放映待ちなんだけど、あまり期待しすぎるのもアレだからほどほどにしておこう。そしてついでにPSPゲーム版もamazon待ちだったりする。2本出ていて、2のほうが初代を全部含んでいるし初代はロード等に難ありという話だったので2を買ってみた。しかしDLCの猛攻がひどいことになってるとも聞くのでどんなもんなんでしょう。ゲーム的にはアーマードコアを萌えフィギュアでやる感じみたいですが。
あとラノベつながり気味に、「デート・ア・ライブ」読んでみた。突然理不尽に出現しては大災害をもたらす「精霊」、女の子の姿をしているそれを鎮めるためにデートしろという話。いろいろふざけた設定なんだけど、中身はもっとふざけていてリアルとギャルゲーをリンクしてたりとか色々。何というかコレ、もうちょっとふざけたところを収めてもっと中二病的にやったらもう少し読みやすいんじゃないかとも思ったり。ふざけすぎていまいち感情移入できん。これは「のうりん!」にも感じたのだけど、メイン読者層であろう今どきの中高生にはこういうスタイルのほうが受けるんだろうか。オッサンにはつらいです。いやラノベ読むオッサン自体が痛いのかもだけど。
感情移入といえば「LOST DAYS」のほうも、時折主人公の行動に「?」なことがあったりしてのめり込めないこともしばしばだった。あと体長15cmぐらいの神姫を相手に会話してるときとか、目線がどうなっているのか相手が立ってるのか浮いてるのかよく把握しきれなかったりで、場面が思い浮かべにくいところも散見。いやこのへんは単に私の読解力不足とかいろいろ見落としてるせいってのがかなりありそうだけど。
岡島二人「クラインの壺」読んでみた。さすがにメジャーな作家だからか、古い作だけど普通に書店にありました。「クリス・クロス」同様にVRゲームを題材とした小説なんだけど、いろいろ違います。まず発端がゲームブックである点。1989年初出ということだけど、その頃ってまだゲームブックがそれなりに流行ってたんだっけ? それより数年前(高校生時代)には書店でもわりと見かけた気がするが。自分ではあまり買ってやった覚えが無いなあ… って今の若い人にはゲームブックそれ自体がナニソレ状態かもしれません。いちおう説明しておくと、ページに現在の状況と選択肢が書いてあって、その選択肢によって指定されたページに飛んで続きを読む形。例えば分かれ道があるとして右に行くか左に行くか、という選択肢で物語りが分岐していく。かなりアナログなアドベンチャーゲームですね。ファンタジーとかいろいろあった気がするけど、今作のそれはスパイ潜入ものなのでメタルギアっぽいかも。
今作では、システムは出来ているのだけどそこに載せるシナリオが無かったので、主人公がコンテストに応募して落選したゲームブックを取り込むことでVRゲームを作ろうという流れに。そして主人公はストーリーを知るテストプレイヤーとして体験することになります。ただコレ、クリスクロスやSAOと違うのが、ネットゲームになっていないということ。管理側から干渉はあるけど、基本的にソロプレイのアクションAVGといった構成のようです。ハードウェアは全裸の全身を特殊な繊維?のシートで覆って、そこで肉体の動作を関知して感触などのフィードバックを与える形。口の中にも入ってきて、味覚や嚥下の感覚も再現されているらしい。でも呼吸に問題は無い模様。映像は網膜に直接投影してるとか。かなり大がかりなシステムで、実用化にあたってはテーマパークへの設置を考えているとか言ってた。
ただこれ、さすがに時代を感じるところもいくらかあって、3D描写もどうなんでしょうね、3DのAVGってアローンインザダークあたりからじゃなかったっけ。この時代ではまだ3D空間を描画してその中を自由に動き回るというシステムの構築自体がピンと来ていないというか、とにかく写実的で現実と区別が付かないということばかり提示されているのが気になった。SAOだと、視線によってグラフィックの精度が変化したりじっと何か見つめるとカーソルが出たりとかそういうシステムアシストが随所に出てきてそれっぽさを感じるのだけど、クラインだととにかく写実的な世界がそこにあるんです!しか言ってないような感じ。まあこのへんは仕方ないところでしょう。
話としては例によって(?)だんだんおかしなことになってきてものすごい勢いでサスペンスに。正直ちょっと怖くなるような話だったりもする。中身とかオチとかクリスクロスとの相似点とか並べるとネタバレを避けられないので以下伏せ。
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「クリス・クロス 混沌の魔王」読んでみた。SAOスレッドの話の中で、VRゲーム小説の草分けとして名前が挙がっていたので探してみた。そこでも、ほとんど中古でしか売ってないという話だったけども確かに書店では見当たらず、amazonにも在庫無く、中古で入手しました。なにしろ1997年の作で、第1回電撃大賞で金賞受賞しているらしい。…と思ったらまず1994年に出て、文庫化が1997年らしい。18年前か…
こういう入手難度の高いものこそ電子書籍化して欲しいのだけど、それも見当たらず。入手した本はかなり焼けて変色もしてましたが読むのには何の問題も無かったです。モノが古いだけに、これを自炊で取り込んでおいたほうがいいのかな。
確かにSAO同様に全感覚投入なVRMORPG(人数が限定されているのでMMOでは無い)なのだけど、特徴的なのはその仕組みで、全身に筋肉センサーを付けて頭には全方位モニタをかぶり、そして投薬と催眠で没入感を高めているという点。AWやSAOのように、頭部や首筋に機器を装着するだけというわけにはいかないけどそれだけにもしかしたら実現可能なんじゃないの? とも思わせる。さらに実行環境がスーパーコンピュータに256台の端末を接続しての限定テストという形で、全身に機器を接続する大がかりなものだから技術実験的なものということに。主人公ほかの登場人物は、このテストに応募して当選した人たちということになっています。
冒頭、主人公がシステムにアクセスしてさあ行くぞ、というところが数ページの漫画形式で提示されているのも興味深い。現在の電撃文庫だとストーリー抜粋のカラーイラストが出ているところです。絵柄もまあちょっと時代を感じさせるものではありますが、こういう導入ってのはあまり見たこと無いな。昔は結構あったんだろうか。
ゲーム内容はダンジョンRPGなのですが、どうもウィザードリィをベースにしている印象。ダンジョンの最奥部に待つボスキャラを目指す内容だし、職業も戦士・僧侶・魔法使い・盗賊といったお馴染みのものだし。罠や宝箱の扱いもウィザードリィっぽい。このへんも時代なんですかね。それでダンジョンをさまよううちに仲間を見つけてパーティを組んだり、いろんな人と出会ったりして先を目指す感じ。
250ページほどなのだけど、なんとなく本文もあまり密で無いというか文字数少なめな気がする。…と思ってSAOと見比べたら両方とも1ページ17行で同じだった。あれ? テンポ良く読めるせいなんでしょうか、とにかくわりとスッと読めました。ネタバレ無い範囲で感想を述べると、なかなか緊張感あって楽しめるし独特の読後感も残る感じでした。まあでもSAOと違ってなかなか続編は作りにくい構成…かな?
しかし1994年っていうと初代PSが出た年だ。オンラインゲームがぐっと身近になるPSOも2000年だし、まだオンラインゲームの片鱗もあったかどうかって頃じゃないですかね? ディアブロだって1997年だし、国内だとログイン誌がだいぶ昔から「電脳空間RPG!」を構想・提唱していたけど実現したとは聞かないし、とにかくまだまともな形が無い時代に未来的なVRオンラインゲームを提示して見せたのは凄いことなのかも。似ているという「クラインの壺」が1989年らしいから、こっちのほうが始祖と言えるのかな。とりあえずこっちも読んでみる。
「スワロウテイル序章/人工処女受胎」読んだ。「スワロウテイル人工少女販売処」「スワロウテイル/幼形成熟の終わり」と刊行されていたシリーズの前日譚となるものです。主人公・揚羽(あげは)が看護学校に通いながら一連の怪事件に挑んだり巻き込まれたりといった連作中編集になっています。4話収録されているけど全部繋がっていて、長さもまちまち。
中身としては、アンドロイド女子校のキャッキャウフフ(?)な大騒ぎがコミカルに描かれる一方、スプラッタだったりグロテスクだったり凄惨な戦闘もあったりで相変わらずです。落差が激しすぎ。しかも今回、意識とは何かといった哲学的…といっていいのかなあ、わりと小難しい話も出てきたり。いつもそうだっけ。既刊の内容よく覚えてない。
しかしこのシリーズは最初の「人工少女販売処」を何の予備知識も無く書店で見かけて手に取ってみたら面白かったという出会いで、以降続刊も告知見たとか全く無く、書店にておお!出てる!と出くわして買ってます。まあ基本的に週1には行ってるし、SFやラノベのコーナーはわりと眺めて通るので遭遇の可能性は低くは無いのかも。それに結構独特の表紙で、白地に主人公がぽつんと描かれているイメージはずっと共通しているから目にとまりやすい気もする。…刊が進むにつれて主人公のポーズや占有面積がダイナミックになってきてる気はしますが。今回とうとう裏表紙にまで進出してますよ。ついでに本文中に挿絵も追加されてた。
コミカルなところは映像化したら面白そうな気もするけど、しかしグロ描写がわりと激しいので映像化はきついかもしれない。ていうか活字だと死体描写とかあってもあーそうなのねーとか読み流せるけど、アニメでも実写でも映像化されるとちときついです。まあよっぽど大ヒットしないと映像化の話も無いだろうとは思うけど…
アニメも進行中のAW原作11巻、ようやく読んだ。
「災厄の鎧」がようやく決着を見て、それとの繋がりも引きつつ「加速研究会」の陰謀を潰すための第一歩といった感じですが、なんか全体にギャグシーンが多いような。後半になってういうい嬢の過去が語られたり最後は次に思いっきり引っ張って終わりますが、全体としてはニヤニヤクスクス読める場面が多いです。個人的には緊迫したシーンもいいけどこういうシーンも大好きですw
まあSAOと違って命を取られるわけじゃない、しかし負けまくってポイント全損すると記憶とともにシステムへの参加権を永久に失うという緊迫感はあります。それでも基本はゲームとして対戦を楽しむことが主体で、ライバルも憎み合うより認め合う関係が多いのはスポーツ的でもあります。シルバークロウとアッシュローラーとかまさにそれですね。彼らの場合はスポーツというより漫才・コントの域に達してるかもしれませんがw
ともかく、次が気になる終わり方でした。「アクセル弁当」も無事掲載され、あと裏表紙の女性が誰か解らんかったけど、これって飼育委員の人? そして7月にはSAOの次巻が発売!
野尻抱介「南極点のピアピア動画」読んだ。タイトルから類推されるように、また表紙イラストを見ると明らかなように、ミクやボカロそしてニコニコ動画での動きをモチーフにした物語です。特にニコニコ技術部の活躍が描かれており、野尻氏自身が「尻P」として活動していただけあって非常にリアリティというか現場感があります。
物語は4話構成で、1〜3話にそれぞれ別の場面・人物らのエピソードが展開して最後の4話で一気に収束するという形。こういうことが実現したら素敵だなあと思えて胸が熱くなります。
以下ネタバレ。
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SAO9巻「アリシゼーション・ビギニング」読んだ。発売すぐに買ったんだけどようやく読んだ。
若干ネタバレ含む気もするので一応伏せる。
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「θ(シータ) 11番ホームの妖精」読んだ。「スワロウテイル 人工少女販売処」の籐真千歳氏によるもので、スワロウテイルが2010年だけどこのθは2008年、これがデビュー作だったようです。ていうか今スワロウテイル見たら著者紹介文にちゃんとそう書いてあったわ。なんとなく籐真氏に他の作は無いのかと思ったらこれがあったので買ったという流れなんですが。
発行が電撃文庫なので、ラノベ扱いですね。まあスワロウテイルにしてもラノベ扱いでも問題ないような気もしますが、このθも続編とか作りやすそうなのに出てないようです。氏のブログ見るとスワロウテイルが初めて続編を出せたと語っていたから、θのほうは続編の予定も無いのか。
物語は、革命的な移動手段(通称「どこでもドア」らしい)により飛躍的に発達した鉄道網において存在しないはずの東京駅11番ホームを任される女性主人公、そのもとを訪れる人やモノによる様々な騒動。どういう経緯で何のためにそこにいるのかも作中で語られますが、収められたエピソードは短いのと長いのと1つずつ。雰囲気的には、紹介文に「ハードSF&のほほんストーリー」とあるように、わりと殺伐とした環境においても会話とかはのほほんとしたモノが流れる、スワロウテイルにも共通した独特の世界です。
駅にいるのは主人公と狼型アンドロイド?とサポートAIだけだし、決して登場人物は多くないのだけど、なかなか個性的な面々が出てくるのでもっと物語を見たいです。ていうか続編あるなら出てきそうな人物がちらほらでタネは積極的に撒いている印象なんだけど。舞台が駅だから、いろんな人やモノが行き交うことで物語も描けるでしょうし。それこそ電撃文庫マガジンで短編をぽつぽつ書いてほしいぐらい。ネット上の書評を見ると設定の穴が気になってツマランという評もあるようですが、私はこれ好きです。続刊出たら読みたい。
電撃文庫MAGAZINEVol.23買った。アクセル・ワールドとソードアート・オンラインのアニメ化について続報載ってた。AWのほうが4月から、SAOが7月からでそれぞれ2クールやるというからかぶる時期もあるのね。一部声優陣やキャラデザインなども公開されてるけど、SAOのほうはユイ・シリカ・リズベットが出るようですね。ということはサチも出るのかな。2クールやってリーファも出るというからフェアリイ・ダンスまでは行くのか。まあ一応の大きな区切りにはなってるし、そこあたりまでにしておいて、あまり急がないでやってほしい… 個人的には先に読み始めただけにSAOのほうが気になるんだけど、出版側的にはAWメインなんでしょうか。
サチといえばMAGAZINE連載のSAO4コマ漫画、サチ関係のエピソードも使われてた。個人的にSAOの中でも最も沈痛なエピソードであるサチ絡みのあたりをギャグでこねられてなんかかなり複雑な心境。漫画の質は悪くないだけになおさら。質と言えばSAOとAW両方にそれぞれストーリーにわりと沿ったものと4コマと各2種、全部で4作が連載されてるのだけど、中でSAOのストーリー漫画の質が妙に低い印象で残念な感じ。AWのほうは両方とも単行本で出てたので買ったけど、SAOのほうは話数からして遅れて始まっているようです。なのでいずれ単行本で出るとは思うけどこのストーリー漫画のほうを買うべきか迷う。
そしてAWのストーリー漫画は同日発売だったAW10巻に収録されている「遠い日の水音」後編。初めてMAGAZINEを買った前回に前編が載ってて、原作読む前に読めねえ!と思ってスルーしてたのだけど、AW10巻(短編集になってる)も買ってその原作だけは読んだのでようやく漫画のほうも読んだ。わりとほとんどそのまま再現してる感じなんですね。しかし収録単行本が出る前に前編を出したってことは、そもそもコレがMAGAZINEに掲載されてたのかな。MAGAZINEに載った短編が後から短編集に収録されて刊行ってことはよくあるみたいだし。
ところでこのMAGAZINEとAW10巻、地方の悲しさで入荷が遅れるものだから泣く泣くamazonに頼みました。地域経済に少しでも貢献したいとは思っているものの、やっぱり早く手に入れたいものはあるもので… しかもよく利用している某オ○シア、妙に入荷が遅れることが多い気すらする。雑誌だと最大3日遅れぐらいなんだけど、漫画やら小説やらムックやらの新刊は数日待っても入ってないことがしばしば。どうなってるんでしょうかね。検索あっても未入荷とかだったりするし。
あとスカイリムもようやく起動、ちょっとだけプレイした。前作オブリビオンは冒頭の事件が起こったと思ったらいきなり放り出されて、さまよっているうちに何だかよく解らない状態になってしまってそのまま超序盤で放置してた気がします。その点今回のスカイリムは序盤の事件からいきなり盛大に巻き込まれ、脱出すべく案内人についていくうちにチュートリアルをこなして進展していく感じ。でとりあえず町までたどりついてさて自由に歩こうかってとこまでは来られました。なので前作よりは少しは親切になってるんだろうか。まあ単に前作にしても私が変な脱線したとかの可能性も否定できないけど…
FO3はどうだったっけ。あれもいきなり放り出されて必死に最初の街を探したよな…とか思ったけど、放り出されるまでに一悶着二悶着ぐらいあったなそういえば。ともかくそれ以降オープンワールドな世界にしびれたもんでした。世界を廻りきったわけじゃないけど、いちおうメインシナリオクリアまではやったんだった。あれはなかなか楽しかったです。いろいろ攻略情報も見たけど。
小川一水「天冥の標V 羊と猿と百掬の銀河」読んだ。ようやく登場の、待ちに待ったシリーズ5巻め。
いちおうネタバレあるので以下伏せます。
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