『山、買いました ~異世界暮らしも悪くない~』、続編までとりあえず掲載分読了。他の人には認識できないトンネルを抜けた先の異世界、そこの山を購入して開拓して山暮らしをする話。スローライフ…というか結構忙しくしているのだけど、それだけでなくてあっちの世界でいろんなトラブルに巻き込まれて…といった感じ。まあでも開拓したり農業したりといった山暮らし描写がメインで、トラブル系は時折挟まれる感じです。こちら世界と自由に行き来は出来るので、たまに帰ってきてはホームセンターで爆買いしたりとか。主人公本人は戦闘能力はほぼ皆無なんだけど、周辺にどんどん強力な仲間が増えていくので生存の心配はほとんど無い感じで異世界ライフを楽しんでいます。トラブルの気配が漂ってくると、どんな風に蹴散らされてくれるんだろうかとかむしろ楽しみになっちゃうぐらい。あーでも序盤に出てくる現代社会のほうのトラブルはややウザいか。続編は継続中なのでまだまだ続きを読みたい。
スローライフ系だと『異世界のんびり農家』『鍛冶屋で始める異世界スローライフ』などありますが、スローライフ部分が続くとダレてくるというかもっとスリリングなシーンを早く読みたいなんて気分になりがちなのだけど、今作はどういうわけかスローライフ描写が続いても飽きずに楽しい感じ。何がどう違うのかはよく解らないんですが。
この作者さんは他にも多数書かれているようで、商業出版されてる作もあるみたい。でも今作は今のところ出てない模様。せっかく楽しめたのだから書籍化されてイラストとか漫画とかでビジュアルも見てみたいなあ。出たら全力で買いますよ。あとカクヨム掲載なんだけど、「なろう」にも併載だったかもしれない。ただ以前、カクヨムのほうだとページビューごとに僅かながらも筆者にお金が入るらしいと聞いて、好きな作なら支援にもなるのであればと併載してるならカクヨムのほうを読むようにしています。ページ内どこまで読んだかもカクヨムなら反映してくれたり、読了作は専用スペースに移動してくれたりといった機能が使いやすいというのもある。
2023/02/25
山、買いました ~異世界暮らしも悪くない~
2022/08/31
鍛冶スロ漫画3巻 & 最強宇宙船8巻
「鍛冶スロ」漫画3巻。貴族のお家騒動に巻き込まれる話。本筋はなかなかに重い話だけど、鍛冶屋スローライフ描写のほうがわりと軽い調子なので全体としてはさほど重い感じにはなってない。そして番外編として収録されている、サーミャ&リケが水浴びをするエピソードがweb連載でも見たんだけど大好き。さらに描き下ろしとして貴族家の過去話が載っているけど、コレって漫画担当氏の発案らしい。あとがきによると騒動の張本人となった貴族次男がひどくお気に入りになってしまったらしく、そこからの発案で原作者にも許諾取ったんだとか。そうなると上述の水浴びの話とかも漫画担当氏発案によるモノなんですかね。だとしたらかなり良い感じにキャラエピソードをふくらませている感じで非常に好感。
この作品、タイトルにもスローライフを掲げているようにわりと日常描写が多い。鍛冶仕事したり家を拡張したり。なので原作でそういう描写が続いていると退屈に感じてしまうこともあったりする。けど漫画だとそうでもないのはやっぱり絵柄が綺麗で美女美少女キャラがどんどん出てくるからか。特にサーミャとかコミカルな表情をよく見せてくれるし。これから女性陣がさらにどんどん増えていくんだけど、ビジュアルで言うと漫画版でも既に出ている傭兵ヘレンのビジュアルがちょっと意外ではあった。傭兵で喋りもガサツ気味なのでビジュアルもそういうイメージを想像していたらわりとスッキリしているというかそんな感じ。あと小説ではイラストが出ているアンネ、巨人族の血を引くので2mを越える長身で性格はぽやぽや(でも時折鋭い気配も放つ)というキャラも漫画でどう描かれるのか気になる。そして動物陣(こちらも全員雌だったりする)も漫画での登場が楽しみです。「精霊生活」や「リアデイル」もそうなんだけど、気に入った作の漫画版が好きなタッチで描かれると本当に嬉しい。
「最強宇宙船」8巻。クリス実家サイドからの依頼で惑星開拓の護衛に加わるあたり。テラフォーミングが完了して移民団が入植するのでそれを軍とともに傭兵団の一員として護衛する。それもまあ例によってトラブル続きで次々に巻き起こる騒動に対応して…といったいつもの流れ。今回は珍しくセレナ中佐の出番が多かった。今作における貴族はインプラントとかナノマシンとかで肉体強化をバッキバキにやっていて、常人をはるかに凌駕するパワーとスピードを持つのはもちろん、脳の処理能力も向上しているのでセレナなどは会話しながら普通に部隊指揮などもこなす。そして今作貴族を象徴するものとして帯剣があり、その強化された肉体により射撃も剣で防いだり打ち返したりするんだそうな。なので貴族を殺さず制圧するとなったら同等の戦闘能力を持った個人戦闘員による肉弾戦が必要ということで、主人公の出番となっていたり。そういう場にセレナとともに突入するというのが今回のクライマックスになってます。なにかと厄介な仕事を持ち込んでくるセレナなので作中では疫病神みたいな扱いもされてるけど、軍の中ではお役所仕事でいろいろストレスも多い模様。その流れで絡み酒してきて醜態をさらすというパターンも多発してるけど、今回はキリッとした軍人任務に終始してましたな。指揮官と最前線の斬り込み隊長を兼務するという実は凄い人なんである。わりとカッコ良かった。最後にちょっとアレでしたけど。
おおむねweb版と同様の流れだったと思うけど、いろいろ片付いてからクリスと開拓地見学するあたりが追加エピソードですかね?
そしてKindleだとよくあるんだけど、「異世界ウォーキング」の冒頭ちょびっとがお試し版としておまけコンテンツで掲載されていた。こちらはカクヨムなのね。
2022/05/29
「ご主人様とゆく異世界サバイバル!」完結
「ご主人様とゆく異世界サバイバル!」が完結してた。3月更新からしばらく間を置いていて、これはこの作者氏では出版向けの執筆作業があるとかでたびたびあることなので気にしてなかったけど、今気づいたら5月に3回更新してそれで完結となってた。不意打ちを食らった気分。5月更新に入った段階でその前からだいぶ年月が経過したことになっていて、すっかりまとめモードに。まあ考えてみたら周辺がいろいろ騒がしくても結局のところ主人公がその異能でぶっ飛ばせば全部片付くしそうやって進行してきたので、その繰り返しが作者側にも飽きがきちゃってたのかな。省略された長い月日を振り返ってアレもコレも面倒だったなあとか述懐してるけど、そういうぶっ飛ばしの詳細を見たかったなあというのが正直なところ。書籍出版は続くだろうからそのへんをもう少し語ってくれたりするのかな。いやどうだろうなあ…
とりあえず並行連載していた「最強宇宙船」のほうは続いているようで安心。とはいえ油断はできないが。これまで執筆休載とかはしばしばあったけど基本的に毎週更新してた作者氏なのだけど、新作とか書いてくれるのなら嬉しいけど。このままハイ終わり!とかなったら寂しい。
2022/05/27
帰宅途中で嫁と娘ができたんだけど、ドラゴンだった。
「帰宅途中で嫁と娘ができたんだけど、ドラゴンだった。」、タイトル通りの導入となる作。40年ぐらい前の「世界衝突」により、現代社会にファンタジーが融合してしまった世界。なので獣人とかモンスターとかドラゴンとかが普通にいる。融合当初は事故も悲劇も混乱もあったけど、とりあえず世間は落ち着きつつあるそうな。そんな中で主人公がドラゴン卵泥棒の追跡に加担したことから始まる話。作品世界ではドラゴンには女性しかおらずしかも人間形態(角・羽根・尻尾あり)を標準としていてドラゴン形態は力の消費が大きいとかで必要時しかやらない。なので産まれるのも当然娘のみ。だからといって同じ個体のクローンにはならないところはまあ我々の知る遺伝子とは異なる要素があるのでしょう。
で、今作の最大の魅力というのは間違いなくその娘達、双子の赤子の描写がものすごく愛らしく描かれていることでしょう。いきなり夜泣きに苦しめられたりとか噛み癖にやられたりといった苦労話も挟まれるけど、双子で非言語コミュニケーションをとる様子とか頼りなくふよふよ飛ぶ様子とかパパママに甘える様子とか、とにかく可愛い。主人公が膝に乗せているとあちこち掴んでよじ登ってきて、肩に乗ったところで母親であるヒロインが哺乳瓶持って入ってきたのを見てそれを目指して「だぁ!」と元気よく飛び立ったりとか。赤子でもドラゴンだけあって掴まれたり蹴られたりするとめっちゃ痛いらしい。肌の柔らかさやキャッキャ喜ぶ様子を堪能する入浴シーンも好き。主人公もトラブルに巻き込まれてるときに、さっさと片付けて俺は帰って双子と風呂に入るんだ!と内心言ってるぐらい。漫画でそのいろんな場面のビジュアルをもっともっと見たかったのだけど、漫画版も書籍版も、それぞれ2巻で刊行終了となっている模様。この刊行終了により作者氏のモチベーション低下が激しいようで、2017~2019年までに190話ぐらい公開していたのが翌2020年に1話、昨年2021年に5話、そして今年は3月の1話のみの更新。先が気になる展開になっているので更新が待たれるところではあるけど、更新の意図を信じてこればかりは待つしかない。
育児要素だけでなく徐々にスケールの広がっていくファンタジー要素もなかなか面白く、それなりに殺伐としてるところもある。そして個人的に感じる難点を挙げるとすれば、「めんどくさい」「回りくどい」と感じる点が散見されることだろうか。ウザ絡みをしてくる人物が出てきて、ぶつかり合ううちに理解が進んで無二の仲間になるなんて展開はまあよくある話なんですが、ウザ絡みがウザすぎる印象が拭えない。コレはまあ個人の耐性もあるだろうし私がそれについて低めなのも否定しませんが。あと主人公がやたらとバカと言われるバカ設定で、世界への理解も乏しいからと周囲からの言葉を借りて設定説明がしばしば入るのは良いのだけど、その辺もいささかウザい。世界実態とか竜の生態とかに詳しい「鼠の賢者」が出てくるのだけど、そいつがまた主人公をいちいちバカにしつつ世界を語るのである。ナレーション的に世界設定を語るような形式だと面白くないのかもしれないけど。どうにもいろんな面で回りくどい印象があり、話がなかなか進まないのがもどかしいことがしばしば。育児要素にたどり着く前にウザ要素で忌避されることも少なくないのではなかろうか。…実際、正直言うと私自身もだいぶ前に冒頭をいくらか読んでいたのだけどすぐに離れていたという過去があります。今回漫画広告でも見たんだろうか、改めて読み直して見たら育児要素の魅力にハマった感じ。ある程度読み進むとウザ要素もそれなりに慣れてくる?感じにはなりましたが。しかしあらためて書籍版を購入して読んでみると、ウザ要素が気になって気になって… とりあえず現状はweb版の更新を待つのみです。
2022/05/14
鍛冶屋スローライフ 6巻
「鍛冶屋ではじめる異世界スローライフ」6巻。今回はアンネが登場して加わるまでの話。帝国の第7皇女なんだけど、巨人族の母を持つので2mぐらいの長身。表紙にも大きく描かれてるけど遠近法だけじゃなく実際デカい人なのです。その表紙でも持ってるけど依頼する武器も両手剣(170cmぐらい)となかなかに物騒。試しに振り回す姿は「綺麗だけど実戦経験は無さそう」と評される。まあ皇女様ですものね。当人の人柄としてはわりと「ぽやん」系で、特に朝は弱いみたいでボーッとしてるのを後ろからリケが髪を整えているとかいう描写が後に出てくる。とはいえ皇族らしい鋭い目線を見せることもある。今回出たビジュアルでピンク髪というのが判明(作中に髪色の描写は無かった気がする)して、これもなかなか意外だったけど「ぽやん」系という人柄には合ってるかも。広がった長い髪はふわふわというかバサついてるという描写もあったりする。今後もその長身とパワーを活かした活躍を見せてくれます。
ところで今巻を買って、前の巻を途中までしか読んでないのに気づいた。それでまず前巻の続きから読んだのだけど、新キャラでヘレンの後輩のフローレとかドラゴン戦とかなんかweb版に無かった新要素盛りだくさんだった。今巻をアンネでまとめるために前巻を膨らませたのかな。今巻はあとがきにもあるけどweb版から物量十分だったので新要素は控えめだけど、それでもフローレがちょこっと出てきたりもする。今作、鍛冶仕事とか自宅拡張といった比較的地味な描写が続くことも結構あるので、気分によっては退屈に感じることもあるのね。しかし最近はそういった作を求めるような気分になっていたのかweb版ストックも一気に読んだりもしていたので丁度良かったかも。
2021/12/13
戦国時代に宇宙要塞でやって来ました。5巻
「戦国時代に宇宙要塞でやって来ました。」5巻が出てました。タイトル通りに、宇宙SFMMOなゲームをサービス終了までやってたら戦国時代に紛れ込んじゃったという作で、信長を見に行ってみようぜ!と尾張を訪れたらその信長に気に入られて召し抱えられて、そのオーバーテクノロジーや知識で織田家をサポートしていったらやがて徐々に歴史に影響を与えていくという話。主人公は宇宙要塞にプレイをサポートする女性アンドロイド120体ぐらいを所持していて、その彼女たちも同時に人間となってともに戦国を生きていく。主人公も含めて人間離れした肉体能力を保持していて、優男だ女だと舐めてかかってくる連中を軽く叩きのめすあたりは痛快。いつの間にか生殖能力さえ備わっていて、そのうち子供もどんどん増えていくのだけど、そうした生活を経て徐々に生体人生の実感みたいなものをアンドロイドたちが得て行く描写も独特。特に最初に作られた「エル」はアンドロイドたちの中でも「正妻」として一目置かれているのも面白い(ゲーム序盤ではエルと2人だけで中古宇宙船で活動してたなあなんて話もちらっと出てくる)。子供を産むのもまずエルが最初として懐妊調整してたらしい。今巻の最後のほうではそのアンドロイドたちとの絆を感じさせるエピソードもあったり。そういえばゲーム内で新しいキャラを作るときは皆で温かく迎えたもんだなんて話もあって、ちょっとほっこりする。
武装に関しても宇宙要塞でどんどん生産して提供できるので戦でも負け知らずで、虫型ドローンとかで情報収集も万全みたい。その気になれば一気に日本全体を武力制圧も可能だろうけどそこまではやらない。無敵最強を維持しているけどどこかで足をすくわれることないのかな、武装が盗難されたりとか間者に狙撃されたりとかないんだろうかとか心配にならなくもないが、拠点においても情報収集は万全だろうから無双を続けられるのかも。今回は関東遠征の話でしたが、web版のほうでは今川や武田にも大きな動きがあったりしてどんどん歴史を改編しちゃってます。
ゲームが現実に、というのは「オーバーロード」がアニメにもなったけど、同様にファンタジー世界に紛れ込んだという「ファンタジー世界に宇宙要塞でやって来ました」もあったりするけど、こちらはいわゆるエタってる状態。戦国のほうが作者的にも面白かったのかな。ともかく「オーバーロード」ではゲームからリアルへの変化において配下キャラ(シャルティアとかアルベドとかの連中)の反応が明らかに変化したというのがあるけど、今作だとゲーム時代から高性能AI搭載で特に反応は変わってないような。ていうかゲーム外のリアルをゲーム時代から認識してた気がする。なので史実をベースにした戦国時代の現状認識とかも普通にやってるし、まあ高性能AIのサポートキャラを120人も侍らせることができるゲームってのはなかなか簡単には実現しないのかもね。
2021/11/27
アラフォー男の異世界通販生活
「アラフォー男の異世界通販生活」web版読んだ。完結済み。タイトル通りにアラフォー男が異世界に突然飛ばされて、得たチート能力は通販機能とお約束のアイテムボックス。通販が使えるというのは他作品でもあった気がするが、結構細かいのが独特かもしれない。日本での使用に準拠している感じ(というかおそらく日本で使うAmazon的なサイトを神的な存在がコピーした)で、銃器の購入は不可だったりする。なので戦いにはコンポジットボウとか機動隊が使うような透明シールドを活用したり。あと毒薬や爆薬を合成とか。自動車やバイクも購入できるけど燃料が高いのでサラダ油を加工してバイオディーゼル燃料を作るなんて流れはなかなか無い気がする。爆薬や毒薬の合成にも化学知識がいろいろ出てくるし。それもKindleみたいな通販システムにより電子書籍を購入して参照してる。購入費用にウォレットチャージが必要なのだけど、現地通貨をどんどん入れていったら現地の通貨が枯渇するということで物品チャージも対応している。鉱物を入れてみたり、王族や貴族の倉庫でホコリをかぶった家具類がアンティークな値が付いてたり。
最初はスローライフでひっそり目立たず暮らそうとしてたのだけど、知り合った商店主の娘が賞金首の盗賊に拉致されたのを聞いて、自重をやめて上記の武器やら自動車やらをフル活用するあたりから勢いが付いてくる感じ。しかし主人公自身は普通のサラリーマンなので戦闘能力があるわけではなく、重機で盗賊やゴブリンをなぎ払ったり、四駆車で狼の群れをひきつぶしたりとか。そのへんは仲間になる獣人たちや魔導師たちが活躍を見せてくれる。あと重機が出せるので森林開拓もお手の物だったり。
次第に立場が上がっていくとその活躍の舞台も広がっていくのだけど、転移先の王国は帝国と共和国に挟まれていて、それぞれの国との紛争とかあるのかなーと思ってたら全然そんなことなくて終わってしまった。国内の紛争もダイジェストで駆け抜けた描写になってるし。どちらかというと上記の盗賊討伐とか領内探索などといった比較的ローカルなところ?の描写がじっくり描かれている印象。なんか最後のほうも、一気に視点が広がるかと思ったらさくっと終わっているし。なんだか最終盤のほうでは時間の流れが一気に加速して、駆け足で早く切り上げようとしているようにすら思えるぐらい。もっと細かく描こうと思えばいろいろ挟めそうなんですけどね。共和国にも帝国とももめる要素はあったし、ベルの件もいまいち掘り下げられないままだし。アネモネの過去も掘り下げようがあったな。
とりあえず書籍版と漫画版の既刊のものは買いました。漫画は少し読んだけど、ちょっとだけエピソードをいじってるところはありますのね。書籍版でどうなってるかは未読だけど。それで書籍版、もっといろいろ改変というか追加とかされていくのかな。
2021/11/08
ラスボスグルメ 2巻
「ラスボスグルメ」こと「迷宮最深部から始まるグルメ探訪記」の2巻が出てたので買った。いつの間に!と思ったら9月下旬に出ていたけど、電子書籍は10月末だったみたい。
今回の話は魔族の侵攻。しかし例によって主人公コンビによってあっさり打ち破られて引き下がり、あとは宴会に。なにしろ主人公とその相方の強さが地上最強レベルなので、作中バトルは無双どころか全く苦労なく蹴散らしてしまうレベル。この後で起こるスタンピードでは苦労というか手間はかかってるけど。そして今回も、バトルより料理や酒の描写がじっくり描かれているのが独特。「グルメ探訪記」という表題に偽りなし。孤高の暴虐者だったラスボスこと相方のウィズが、主人公と行動をともにすることにより皆で飲み食いする楽しさを知っていくというのも話の主軸のひとつになってますものな。「五千年生きてきて今が一番楽しい」とか言う。そういう描写がとにかく楽しい。読んでいてニヤニヤすることがしばしば。今後の続巻も期待したいんだけど、なんとなく進行を急いでいるような気がしないでもない。追加エピソードどころかむしろ細部を省略してる。5章構成だったけど3章までを2巻に収めてるし、あとスタンピードで3巻を出したらweb掲載分は終わってしまうんだろか。webではその後に続けて外伝として、主人公らが来る前の転移料理人の話が掲載されてるけど、3巻の次にはそっちに行くのかな。本音を言うと外伝もいいけど本編の続きももっと読みたい。主人公コンビがとにかく好きで読んでいて楽しいのだ。上述のようにそこかしこでニヤニヤしてしまうぐらい。webでのラストも、今後の関係性を感じさせる余韻になってるし。そのへんはまあ詳細に語る野暮はしないよってことなのかな。あとコミカライズも合いそうだけどやらないんですかね。アニメは…3巻で1クールなら作りやすそうな気もするが、なんだか凡百で印象の薄い作になりそう。
2021/10/27
月が導く異世界道中 17巻
「月が導く異世界道中」17巻読んだ。環が従者になって、ツィーゲが革命独立に向けて盛り上がり、トアが宿願達成のためにダンジョンアタック。基本的な流れはweb版から変わってないとは思うけど追加エピソードてんこ盛りな気がする。トアのくだりもこんなに詳細に書かれてなかったような。そういえばトアはアニメにも顔を出してるんでしたね。そのほかのパーティーメンバーはハザル以外をいまいち認識してなかったけど、ラニーナとルイザ、ようやく少し認識できた気がする。今回みっちりバトルしてたので。この2人、アニメではまだほとんどまともな台詞も無かったんじゃなかったっけ。
そしてアニメが続くとすれば次こそみっちり勇者関係も描写されるでしょうからなかなかキツいかもしれない。帝国の勇者、智樹がなかなかのクズですので。まあ漫画版になって、いくらか人間味を感じさせるような描写もちらほら見えてはいるが。それに付き従う王女様の悪辣ぶりが逆に強調されてる感じなのが対象的。漫画版のほうも今後とも楽しみにしております。
2021/10/12
異世界のんびり農家 11巻
「異世界のんびり農家」11巻。子供たちの(一部)巣立ちがメインでしょうか。なんだかんだで主人公の異世界生活も10年ぐらいになっていて、妻も子供もどんどん増えている。その子供たちの上から3人が、外の世界も知るべきということで遠く離れた(といっても転移魔法で行き来する)学園生活に旅立つ。ちなみに一番上のウルザは洞窟探索してたら出てきた女の子で、実は太古の勇者が呪われて封印されていたのを浄化開放しちゃった姿だったりする。なので自分の名前以外の記憶は無いのだけど、めっちゃ強い。その強さゆえに村の子供らのリーダーになってて、養子とした主人公も手を焼いてる存在。今回は旅立つところまでだったけど次巻ではその活躍が見られるらしい? このウルザ、とにかく暴れん坊というイメージだったので脳内では赤髪短髪の活発感だったのだけど、イラストとか漫画(最近登場した)とか見てると普通?に金髪ロングの美少女なんである。黙ってれば楚々とした令嬢に見えそうな。今後とも活躍を期待するところだけど、もしアニメになったらなかなか映像に映える存在なんじゃなかろか。
今回一緒に学園に向かうアルフレートは最初に妻になった吸血鬼ルーの長男。すなわち村長たる主人公の最初の実子なので、村長の後継者として周囲から期待されている模様。わりと真面目なキャラ(ちなみに3人目は2番目の妻の長女ティゼル、こちちらは知謀が暴走するタイプ)なので後継問題とかを自覚すると緊張してるけど、主人公は気にせず自分の道を行けば良いと語る。様々な経験を経て村長の職を選ぶなら応援するけど、その経験の一環として今回の学園生活も大事にして欲しいと。周囲はウルザと結婚して村長を継ぐことを期待してるみたいだけど、まあそれはそれで大変そうね。ところでその母のルー、吸血鬼なのだけど普通に食事してる。あるとき吸血衝動とかないのかなとか主人公が聞くと、「愛する夫の血を貰ってるから問題無い」。これってすなわち精液で代替できてるってことなんですかね? あと主人公、どうも不老不死になってるんじゃないかという気もするので、もしかしたら後継者も不要かもしれない…? むしろ子供のほうが先に寿命来そうな。まあ吸血鬼なら数百年生きるのは当たり前みたいだし、主人公の不老の血も引いていればその子も同じようなもんだったりするのかな。