「星を継ぐもの」に続くシリーズとして「ガニメデの優しい巨人」「巨人たちの星」を読んだ。
何を語ってもネタバレになりそうですが、とりあえず5万年前の死体が月面上で発見されたという衝撃で始まったシリーズ、いろいろ展開してとんでもなくスケールでかい話に。いちおうこの3冊で謎が回収されて片が付くみたいです。でも10年ぐらいしてまた続刊「内なる宇宙」上下巻が出てるみたいで、とりあえずそっちも読むとするか。
2冊目までは謎探求謎探求って感じでずーっと突き進んでいたのだけど、3冊目「巨人たちの星」に至って急に陰謀が絡んできたりしてなんか雰囲気変わってましたな。まあいずれにせよ、さほど古さを感じさせず楽しめるシリーズだと思います。
2011/10/30
星を継ぐもの の続き
2011/10/23
星を継ぐもの
J.P.ホーガン「星を継ぐもの」読んだ。ホーガンというと「未来の二つの顔」の漫画版を読んだぐらいで、小説を読むのは初めてだと思う。どうも翻訳物は苦手意識がある(「指輪物語」は正直つらかった)のだけど、やたら評判をあちこちで目にするので読んでみました。面白かったです。実は書店では漫画版と並んでディスプレイされていて、迷ったんだけど小説にしました。
ちょっと未来、2020年代の話になるのかな。月面でひとりの宇宙服を着た死体が見つかる。しかし彼が死んだのは5万年前だった… という衝撃の事件で幕開けする物語。チャーリーと名付けられた彼はどこから来たのか、何故孤独死に至ったのか、5万年前に何があったのか? という数々の疑問が解き明かされていくことになりますが、それだけにいろいろ説明台詞も多いんだけどどんどん惹きつけられていく感じでした。衝撃の展開もいろいろで。
そもそもが1977年の作というから作中の2020年代は今現在よりかなり発展しているような印象もあります。かなり宇宙進出してるし。また、未来を予知しているところもあるし、全時代的な印象を受けるところもあります。特に後者では喫煙者が目立つあたり。世界的な嫌煙・煙草高騰もあるせいか、近年のSF映画とかでは喫煙者をほとんど見かけない…というか演出・キャラ作り以外では吸わない気さえしますが、今作ではそこかしこで普通に紫煙が上がってます。
今作はシリーズ化されているみたいだから続刊も読んでみるか。しかし最近よくラノベとかSFとか読んでますけど、こういうのって中高生のときにもっともっと読んどくべきだよな… 読んでなかったわけじゃないけど。クラッシャージョウとか。でも読むの遅いし読解力ないのも昔っから…
2011/10/14
電撃文庫MAGAZINE
電撃文庫MAGAZINE vol.24買ってみた。文庫レーベルの専門誌ってナニソレと思ってたけど、アニメ化された作品(多数)のカラー特集から始まって、声優のインタビューもあったりして、本文のほうは既存文庫シリーズの短編とかオリジナルとかがいろいろ載ってます。そんな中にSAOとAWの漫画が、原作コミカライズとパロディ4コマをそれぞれ。掲載されている4作の漫画全部が同じ作者ってのも何か凄いな。もちろん各所で電撃文庫の新作紹介もいろいろあるのだけど、なかなか分厚い雑誌になっていて盛りだくさんな感じ。真面目に全部読もうとしたらかなり時間かかりそう。
そんな中、AWとSAOのアニメ化については既報のほとんどそのままかな。CDドラマ出るってのが初見なぐらいか。アニメ化と同時に出てきた話だから声優とかは同じ人になるんですよね?
掲載4作の漫画ですが、SAOのコミカライズがあまり好きでない画調な以外はわりとよさげな感じ。そのSAOもよりによってサチのエピソードが出てくるところだし… でもこの流れだと次回あたり新婚生活とかになるんだろうか。だとするとユイの登場もありうる…? だったら見てみたい気もするなあ。
しかしAWのコミカライズ、これって12月発売予定の10巻掲載の短編の話みたいなんだけど、原作出る前に漫画が出るってのも凄い話だな。ああ、次回掲載がその10巻とタイミング合うからイイ感じになるんでしょうか。
ところで某所で見たところによると、SAOの次なるエピソードはwebに掲載されたものはものすごく長いらしい。今まで刊行された長編短編全部合わせたより長いぐらいらしい。てーことはそのまま出したら10巻ぐらい行くんでしょうか。それだけ長いとなるとどこでどう切り分けるかというのもあるからなかなか出せないんですかね。
web版が読めればいいんだけど、出版の段階で全部公開停止しちゃったみたいですし。
ついでに、橙乃ままれ「ログ・ホライゾン」1巻も読んでみた。この作者は「まおゆう」の人ですが、ほぼ全部が会話だけで通されていた「まおゆう」だったけど今作は普通に書いてます。
内容はこれまたファンタジーMMORPGにプレイヤーが取り込まれてしまうという話なのだけど、SAOと違って現代の話みたいでVRゲームとかじゃなく元々はそもそも普通にPCゲームみたいです。それが気がついたら取り込まれちゃってるというからなおさら妙な話に。SAOと大きく違うのはゲーム中で死んでも普通に復活するらしいというところ。あとアクションにはシステムアシストもあるっぽいけど、SAOよりもプレイヤーの肉体性能をより反映してそうな感じも。ていうかそもそもPCでコマンド入れるだけだったのが肉体動作を要求されているんだからやりづらいのは当然か。本人を忠実に反映していたSAOと違ってアバターはわりと自由に作れるみたいだけど、リアル肉体と身長差があると歩行さえままならない、なんて描写もある。
全体的には死に緊張感が無いのもあるせいか、SAOと比べて全体にやや締まらない印象も。そのへんは単純に文章力の差ってやつなんでしょうか? 物語はまだまだ先に続いているみたいなので進んでいけばもっと盛り上がるのかな。
2011/10/12
アクセル・ワールド 5〜9 と漫画
ようやくAWの5巻以降を最新9巻まで読み終えました。エピソード的には5巻が単巻だけど6〜9が4冊にわたる長編に。作者氏的にも2冊ぐらいで終わらせるつもりが書きながらどんどんふくらんでしまったらしい…
あと漫画版も出ていたので買ってみたら、2冊で原作1巻のエピソードをまとめてました。これもまだ連載中というので2巻以降の話にも続いてるんですね。
例によってネタバレ書きそうなので以下伏せ。
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2011/10/08
2011/10/05
アクセル・ワールド
そんなわけでアクセル・ワールド読んでみた。とりあえず2巻まで。
同じ作者で並列刊行されているSAOと同様に、VRゲームでの展開が主です。ただこちらのほうが、SAOよりもリアルに重きを置いている感じも…する、かな?
特徴的な相違点としては、時代設定としてAWのほうがSAOよりも数十年後になっているようで、VR接続機器がヘッドギア状だったSAOと比べて首の後ろに装着するようなかなりコンパクトなモノになっていること。以前はヘッドギア状だったが、的な言及もちらっとあるので、直接的な繋がりは無いにしてもいちおう世界が時間的に間を置いて繋がっていることを伺わせます。あとゲーム内容も、SAOのほうではいろんな世界を渡り歩いてますが基本ファンタジーベースで生身の人間(もしくは妖精みたいな)アバターなのに対してAWのほうはロボっぽいアバターによるバトルになっています。PSOのキャストみたいな感じ。あとSAOのアインクラッド編のような、ゲーム中の死がプレイヤーの死に繋がるようなシステムは無いのだけど、AWには勝敗により増減するポイント制でポイントを全て失ったら退場(アカウント剥奪&強制アンインストール)となるルールがあって、上を目指しつつも負けないように必死になるという構造があります。
最大の特徴はタイトルにもなっている「加速世界」そのもので、ゲーム世界に突入すると時間が1000倍に加速されて実時間1秒が1000秒になるんだとか。脳機能を1000倍に加速することで実現しているのだけど、それだけにプレイヤーの適正が必要になるということのようです。なかなか無茶なことする。プレイヤー同士のバトルを主体とするAWにおいて基本となる1対1のデュエルは30分制限なのだけど、時間フルに闘っても現実世界では1.8秒しか経過していないということに。なので日常生活の中でほんの一瞬だけぼーっとしてるだけでバトルを行えるのはいいのだけど、しかしやりすぎると日常生活より遙かに長い時間をゲーム世界で過ごしてしまうことになり、そのせいか作中に登場するハイレベルプレイヤーは外見年齢よりも中身が遙かに歳を取っているような印象を与えることもあります。「生まれたときから機器を装着している」のがプレイヤーになる条件だから最大でも中学生ぐらいなのに。
以下内容に触れますのでいちおう伏せ。ネタバレあるかも、というか痛い話。
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2011/10/02
ソードアート・オンライン アニメ化?
SAOがアニメ化らしい。同じ作者による「アクセルワールド」も同時に発表ってのは何だコレ。まさか放映も同時期って事はないですよね…?
とりあえず真っ先に気になったのは放映局で。BSもしくはニコニコとかでやってもらわないと鹿児島じゃ視聴できんので… そこんとこどうかひとつ。↑のコメント欄を見てると製作への不安もありそうですが、そういえば確かに好きな作品が映像化されたときに期待はずれだったときはたいそう悲しいものです。まあそのへんはどうしようもないので期待して待つしかあるまい。
それにしても既存8巻を全部やるとも思えないのでどこまでやるんですかね。だいたい2冊区切りぐらいで大枠があるので、アインクラッド編だけで1クールぐらいにはなるんじゃないのかな。好評だったらフェアリイ・ダンスに進むとかでどうでしょうか。…ていうか短編エピソードも含めたらアインクラッドだけでも十分じゃないかと思うし、そのぐらいじっくりやって欲しいです。駆け足でMMOを渡り歩くような作になってほしくない。アインクラッドだけならユイのサポートキャラとしての活躍が見られないけどそれは仕方ない。あーでも下手に途中でユイ出すと最後まで引っ張りそうな気もするな。ていうかユイに限らず短編のエピソードはそれぞれサブヒロインが出てくるわけで、それら1つづつでアニメ1話は十分やれそうというか2話ぐらいいけそうな気もします。まあ基本最前線を張る攻略組ではないから、時折ひょいと顔をだしてそういえばこいつとはこういう出会いだった…みたいな挿話として出てきて、結末時にそれぞれの立場を見せれば世界の広がりが感じられる、かも。実際原作でリズベットがそうであったように。まーでもあまり挿話ばっかりやってたらそれはそれでメインストーリーが散漫になりそうな危惧もあるが。
作品世界的にはファンタジーMMOなのでアニメには適した素材だと思います。イラスト自体もキャラデザインとかそのまま踏襲してアニメに使えそうだし。そんなわけでともかく期待して待つのみ。…アクセルワールドも読んでおくか…
アニメ繋がりで全く別の話ですが、昨日10月になってBSに有料チャンネルがどばっと増えたらしい。中でも気になるのがANIMAXなのだけど、とりあえず11日までは無料放送してくれるらしい。なのでとりあえず初日のガンダムUC1話は録画してみた。で2話3話も放映があるというのだけど、それは有料に入ってかららしい… うまいことやるのぉ。有料視聴には月630円…なんだけど大枠のスカパーe2への入会金2940円+基本料金410円/月がかかるらしい… ガンダムUCがPSNで1000円ぐらいで観た覚えがあるから、それを考えれば月630円なら払ってもいいかなーと思ったけど甘かったようで。入会金と月1000円かあ… それなりにアニメ観るならいいけど、現時点でもBSでいくつか録っても消化しきれんかったりもするし… あぁ、SAOがANIMAXしか選択肢なかったらどうしよう。と話が繋がった。
2011/10/01
PROJECT ITOH
伊藤計劃「虐殺器官」「ハーモニー」読んだ。
コナミ小島氏と親交があってMGS4の小説版も手がけているとかでゲーマー的にも周知の作家であり、上述2冊でいきなり大きな評価を得ていたり、…そして若くして亡くなった作家であることも知っておりました。長編小説としてはMGS4も加えた3作のみが遺されているとかで、その早すぎる死を惜しむ声はあちこちで目にします。
そういう著名でありゲーム方面からも知られる作家なので両作は以前から気になっていたのですが、なんかえらく怖い話だというイメージがどこからか染みついていたのでなかなか手を出せずにおりました。
そんな中でいよいよ意を決して(?)、「虐殺器官」を読んでみた。…結論から言うと確かにホラータッチというか怖い話ではあるんだけど、トラウマ残るような後を引く怖さとかでは無い印象。いろいろ考えさせられるという意味では後を引きますが。基本SFサスペンスで、虐殺紛争を追う米軍特殊部隊の人が主人公。なのでわりとグロテスクな死の描写はあちこちに出てきます。でも一定の緊張間がずっと続く物語で、一気に読んでしまった。
その勢いで「ハーモニー」にも挑戦。こちらはとある女性が主人公で、高校生の頃や大人になった頃を行ったり来たり(別にタイムリープとかじゃなくて回想が入り交じる感じ)しながら様々な事件に絡んでいく感じ。こちらも前作ほど表面的じゃないけどかなり「死」のイメージがつきまとっています。
両作は独立した物語なのだけど、時間的には繋がっているようです。共通の登場人物とかは出てきませんが。ちょっと内容に触れたら全力でネタバレしそうなのであまり言及しませんが、物語としてはたいそう面白かったです。一気に読んだし。しかし世間ですげえすげえ言われてるのがどこがすげえのか、また怖いと言われていたような気がするのはどのへんなのかいまいちピンと来てない印象も。こればっかりはまあ私の読解力に問題ある可能性が大ですが… ていうかその才能の凄さを感じられない自分のセンスが憎い。作中の小難しい込み入った会話とかをしっかり咀嚼消化してないからか。
まあ怖いというのは、近未来の話なんだけど現代社会への警鐘になっている面があるからそのへんは怖いと言えば怖い。あと両作ともずーっと「死」がつきまとう話であるのは、作者がずっと闘病中であり、特に「ハーモニー」はほとんど入院中のベッドの上で執筆されたことと無縁ではないのでしょう。
ともかく、この人の作をもっと読みたかったなとは思うところです。とりあえず小説版MGS4も買いましたので読みます。
2011/09/09
ソードアート・オンライン 8他
結局8巻まで一気に読んでしまいました。8巻は短編集で、「アインクラッド」時代のが2編と「ファントム・バレット」と「マザーズ・ロザリオ」の間に位置するのが1つで合計3作収録。で以前に「!?」となった挿絵は実はアインクラッド時代のもので、それなら納得という結果に。
やっぱりネタバレしそうなので伏せてみる。