結局8巻まで一気に読んでしまいました。8巻は短編集で、「アインクラッド」時代のが2編と「ファントム・バレット」と「マザーズ・ロザリオ」の間に位置するのが1つで合計3作収録。で以前に「!?」となった挿絵は実はアインクラッド時代のもので、それなら納得という結果に。
やっぱりネタバレしそうなので伏せてみる。
最初の「圏内事件」はまだキリトとアスナが思いを通じる前、アスナから片思い状態のときに起きた事件に関するもの。PK手法の拡散を阻止するべく2人が探偵めいた活動をするというミステリー仕立て。2つめの「キャリバー」は上記の通りの時間設定で、それによりシノンも登場しています。ていうかここまでのサブキャラ勢揃いな感じでパーティを組んでクエストに挑む話。これはギャグテイストがかなり際立ってます。3つめはアインクラッド開始直後で、打って変わってシリアスな話。
印象的なのはやっぱり2作目ですかね。非常に賑やかで、サブキャラそれぞれに見せ場があって面白いです。特にパーティには初登場となるシノンがなかなかの活躍ぶりで、クールな山猫スナイパーというポジションを確率しつつある感じ。他のキャラはわりと顔を出している7巻には登場していないのは、いつも群れてるわけじゃないというクールさの一環なんですかね。
ここまで一通り読んできて、印象的なキャラはやはりユイかなあ。2巻の短編で登場後に3巻で大復活以降はサポートキャラとして大活躍しつつもマスコットとしても愛嬌を振りまいています。でキリトとアスナに愛されまくっていて、ママことアスナが7巻冒頭で「我が家」を取り戻すために大奮闘するくだりは詳説せずさらっと書き流されてる感じだけどちょっとほんのり来ます。ファンタジー入った物語のイラストで、肩に載ってたりそのへんを飛んでたりするマスコットキャラ的な存在がいるとありがちだなーとか思ってしまうのだけど、出自やその後の活躍を把握しているユイだとなんかほっとするというかイラストの中に見つけるとすごく嬉しくなりますw 4巻でのアスナとの再会も感動だったし… この「キャリバー」の終わりのほうではキリトの奮闘によりリアルにもだいぶ出て行けるようになっているし、活躍の機会がもっと増えるのかもしれません。
一方でこの作のダークサイドを象徴するのが、キリトがかつて己の未熟さゆえに助けられなかったサチのエピソードか。1巻でちらっと触れられ、2巻でショートエピソードとしてやや踏み込んだ描写を加えられ、その後も繰り返し想起されてはキリト(と読者)の心を削り続けているという。こういう心痛があるからこそ明るいエピソードやユイの描写が際立つという面もありますわね。
2巻・8巻がそうなんだけど、短編集でいろいろ後からエピソードを追加できるのも面白いですね。前にも書いたけど、まさにメインクエストと別のサブクエストみたいで。そのエピソードで登場したリズベットやシリカもすっかりサブキャラとして定着してます。リズベットについてはアスナとの出会いとかも見てみたいところ。他の生産職も見てみたい…
8巻の後書きには「次巻から第4部開始」とか書いてたので、4部ってことはアインクラッド・フェアリイダンス・ファントムバレットの3作をメインとして考えてるってことか。7巻「マザーズ・ロザリオ」は厚くない1冊だけだしアスナ主体ってことでメインエピソードには数えられてないのね。しかし、ということはまた9&10の2冊構成だったりするかもしれないわけで、9だけ買って待たされるのもきついなあ… もともとWeb小説らしいのだけど、現在その4部は公開してないようです。そりゃそうか。結構加筆修正も入ってるみたいですね。
仕方ないので最近FF14を調べている私。やっぱりコントローラ買った方が良いのかな。