また「なろう」系の話なんですが、「吸血姫は薔薇色の夢をみる」です。MMORPG内の自キャラに転生しちゃった系で、配下に膨大なモンスターを抱えているあたりは「オーバーロード」と似ているかもしれない。でもオーバーロードはかなり苛烈というか、自分のダンジョンに侵入してきた冒険者を惨殺したりしてるけど、こちらの姫はさほどでもなく。とはいえ人類国と戦を構えてみたり邪魔する奴は容赦なく切り捨てるのだけども。この話は「なろう」上で150話ほどで一応の完結となっているのだけど、そこから同じ世界で100年以上経過した作というのが「リビディウム公国のブタクサ姫」。こちらは130話を越えてまだまだ連載中。で、前作のキャラがあちこちに顔を出しているのが面白いところ。しかし実のところブタクサ姫のほうを先に読んでいた(別作品からのリンクとかだったかな)のだけど、そういった前作キャラというのがいまいちつかみきれなくて微妙に内輪ネタをやられているような違和感があったりもした。吸血姫のほうを読んでまた読み直してみたら、各キャラの存在感がいろいろ感じられるので面白いのだけど、そうでないとちょっと魅力が割り引かれてしまうかもしれない。まあこれら以外にもこの作者氏は同じ世界の別の短編も出してたりするし、こういう手法も壮大な感じはしますね。
吸血姫のほうは書籍になっており、とりあえず1巻を買ってみた。基本そのままだけど、微妙にショートエピソードを追加してる感じですかね。イラストも悪くないと思います。そういえばブタクサ姫のほうも書籍化されるそうで。しかしコレがKindleでも出てたら買いやすいのに… 「なろう」系の出版は文庫本以外ではそれより大きめのサイズで1200円ぐらいで、というのが各社共通フォーマットみたいになってるけど、Kindleに出てるかどうかは各社まちまちなんですよねえ。
あとこれは「なろう」系じゃないけど、なんか話題になってた気がする「ダンジョン飯」も読んでみた。タイトル通り、ファンタジー世界でダンジョン探索する冒険者パーティがダンジョン内の動植物を料理して食いつつ進んでいく話。冒頭でメンバー兄妹の妹のほうがドラゴンに食われ、食われつつ兄他のメンバーをダンジョン外に転送して逃がしたというところから始まる。この妹をなんとか救出しようというのがメインテーマになるんだけど、なんというか命が軽い。ダンジョンでの死亡と蘇生は当たり前になっていて、兄のほうも某所で「こいつにやられて初めて死んだんだよなー」とか言ってたり。死体を回収して持ち帰り、蘇生して礼金を貰うという商売も成立してたり。途中で死体を見つけても、妹救出を優先して後続者に任せたり。そもそもその妹、ドラゴンの胃で消化されるのが1ヶ月ぐらいだからそれまでにとか言ってる時点でなんかこの、死生観がぐらぐらさせられる。いろいろドタバタしつついろいろ食ったりしつつの道中で描写も軽いんだけどなんというかこう、すんなり面白いと言って良いのか微妙に迷う感じ。
この「ダンジョン飯」はKindleで買ったのだけど、同じ出版社らしき「ハクメイとミコチ」の3巻も出てた。けどコレは紙の書籍で欲しいなあと思ったので書店で買った。今回は冒頭5話ぐらいが余所の抗争?に巻き込まれる話になっててちょっと雰囲気違うような、そうでもないような。いつもながらみっちりと描き込まれた絵が圧巻です。
気がついたら「なろう」系小説がたくさんkindleになってた。とりあえず「フェアリーテイル・クロニクル」と「マギクラフト・マイスター」を買ってみる。元が1200円とはいえ電子書籍化されても900円超とややお高めだけど、モノが文庫本より大きいので物理的に購入するのは置き場所に困るからまあいいか。ようやくこれで作者氏に還元できた。でも基本的にkindle化はやや新刊より時間おかれるみたいで、それぞれ最新刊は書籍で出ててもまだkindleに出てない。
他にも大量に「なろう」系がkindle化されてるようです。
読んでて思ったのだけど、マギクラフトの序盤で敵として現れたゴーレムを主人公があっさり撃退したかと思ったらささっと改造して自分の手下にしてしまったりする。そのゴーレムを採掘作業とかに伴うときに女の子を肩に乗せて移動したりする、その場面に何というか、非常に萌える。ていうか燃える、に近いかもしれない。どうもこの、強大な力を持つ存在がひ弱に見える存在にかしずいているというか仲良くしている感じに妙に惹かれるのです。よくファンタジー系で見るような、いかにも恐ろしげな巨大なドラゴンが幼い子供に鼻先を寄せて仲よさげにしてたりとか。現実の光景でも、ちっちゃい子が大きなゴールデンレトリバーとかを横に従えて散歩してたりすると同様の感慨を覚えます。そのわんこが小さな主にきちんと歩調を合わせてたりするともうたまらん。
「異世界チート魔術師」、これまたヒーロー文庫から書籍化されている異世界迷い込み系ですが、web版のほうを読んでみた。そしたらだいぶ違ってた。書籍で出ているのはまだ1巻だけだと思うけど、その前半はほぼ同じだけど後半が違うというかweb版には存在しません。webのほうはえらく展開が早い印象があるので、もう少しゆっくりじっくり展開させようという意図でもあるのか、一つ新たなエピソードを書籍版に挟んだような印象。まさかwebと書籍でその後の展開が全く違うなんてことは無いとは思うけども。これから出版が続けばweb版のほうに収束していくのかな。
例によってというか、異世界に突然迷い込んでみたら最強だったというパターンです。しかし迷い込んだ当初は戦いかたも何も解らないのでいきなりモンスターに襲撃されて死にかけ、そこを熟練冒険者に救われて…という導入。全体に世界の厳しさを前面に出しているところがあり、NPCクラスは結構死んでます。周辺でも重傷者が出たりとか。そして主人公は能力の使い方を教えられることにより最強になるのだけど、しかし戦闘能力は最強でも冒険者として厳しい世界で生きるにはあまりに経験不足というのがそこかしこで出てくる。たとえば人を殺せないとか。最初は人型のモンスターさえものすごい内心の抵抗を受けつつどうにか吐きつつこなしたり、やがて戦争に巻き込まれて参戦をためらってみたり。そういう、厳しい世界で生き抜く辛さのようなものを出しているところが特徴かもしれません。「フェアリーテイル・クロニクル」はノリがやたら軽いのでそこまでなかったな。「竜殺しの過ごす日々」だと殺すことにあまり躊躇してませんわね。こういう厳しさが書籍にもこれから出てくるのかどうか。
しかし気になるのは、web版の連載が8月で停まっていること。4章が一段落して次の段階に行きかけたところで停まってる感じです。なんかいろいろ作者が忙しいようなことをちらほら述べているのでそのへんなのかもしれませんが、絶筆とかなってないか若干心配になったりも。ていうか普通に先が早く読みたい。そしてweb小説だといつものことですが、これもあちこち粗っぽいところがありますね。台詞が誰のモノか解りづらかったり、状況説明がいまいちだったり。書籍として出版されるにあたってはそういうのをプロの目で校正されるんでしょうけど、そういうのを挟まない作者の勢いをそのままぶつけられるweb小説はそれもまた味ってところでしょうか。
「ノーゲーム・ノーライフ」3巻まで読んでみた。これまた「ファンタジー世界に行ってみたら最強だった」系ですが、ヒーロー文庫ではありません。しかし主人公や世界の背景がちと異なっていて、主人公はヒキコモリのゲーマー兄妹。あまりに頭脳明晰ゆえに世間から疎まれた妹と、あまりに他人の感情を読むことに長けすぎて世間から遠ざかった兄。世の中とうまく折り合いがつけられない兄妹は2人一緒にいることで最強ゲーマーとして名をはせていたが逆に1人では何もできない。そんな2人が異世界の神から「産まれるところを間違った」と引き寄せられて新たなる地へ。そこは神の意志により直接的な殺傷(=戦争も含む)が禁じられ、領地や人権など全てがゲームというかギャンブルで決められる世界だった…といった話。
そんなわけでいろんなゲーム、トランプやコイントスや、果ては「あの角から出てくる男女どっちが多いか」などといったものまで様々な題材で勝負が繰り広げられます。しまいにはテレビゲームも出てきてテクノロジーがどうなってるのかいまいちわからんのは余談。そこに賭けられるのも様々。全財産だったりプレイヤーの人権だったり女の子のパンツだったり。…そう、主人公の兄の方がわりと下衆なのでというかライトノベルにありがちというか、バカエロな展開も多いです。でもまあまだバカも耐えられるレベル。それよりも追い詰められた人類の領地を取り返すための命がけのバトルの数々がなかなか凄まじい。互いに手を読みに読んで追い詰められつつも最後に鮮やかに逆転してみせるのは痛快だけど、しかしいろいろ突っ込みどこももありそうに思えるのだけど私の頭脳では追いつかない。穴に気づけないのでわーすごいなーと普通に読んでいます。こういう頭脳戦描写って正直苦手だったりもする。いまいち追いつけないのでどこがすごいのかもピンと来なかったりとか。デスノート読んでたときもそうだったな。まあでもバトルは熱いし、勝利することで領地拡大とともに味方もどんどん増やしていくところは王道か。
ちなみに3冊ともiPadのKindleで読んでました。そろそろ本買うのも限界になってきた気がする。いーかげん処分しないとね… 4巻はこの6月に出たばかりのようで、まだKindle化はされてない模様。いちおう3巻までで一区切りみたいな感じにはなっています。
いろいろキャラも登場するけど、個人的に気に入っているというか気になっているのがステフ嬢。王家の血筋で本来なら女王になっている立場なのだけど、先王である彼女の祖父の遺言により次の王は「人類最強のギャンブラー」に決めることになっていて、主人公が降臨した地ではまさにその新王決定戦がそこらじゅうで開催中。そこら中で野良バトルをやって、最終的に誰も挑戦者がいなくなるまで勝ち残った者が新王になるというルール。ステフもいち挑戦者として挑んでいたのだけどイカサマに負けていたところに主人公と出会い、そこからその快進撃?につきあわされる羽目に。しかしヒロインの1人とは言いがたいような扱いで、パンツとられたり犬扱いされたり、しまいには王となった主人公の代わりに実際の政務を丸投げされて取り仕切ったり。まあ本来女王となる人だったので教養もあるしそのへんはあるべき立場かもしれないけど、ほとんど使用人扱い。しかも次第に国が勢力拡大していくので執務も大変そう。さらに主人公のバトルにはいつもつきあわされるのだけど、だいたいオチの役回りでひどい目に。それでも勝負を決めるような超重要なポジションに(主人公の策略により)なったりもして、翻弄されっぱなし。3巻でなんか有能そうな人物が味方に取り込まれるので執政のほうは少し手伝ってもらえそうだけど、今後もステフ嬢の受難は続くのか目が離せません。
「ナイツ&マジック」2巻まで読んでみた。これもまたヒーロー文庫なんですが、同文庫というと
「理想のヒモ生活」:平凡なサラリーマンが突然ファンタジー世界の巨乳女王に召喚されて子づくりする話
「竜殺しの過ごす日々」:平凡な高校生が突然ファンタジー世界に入り込んで最強戦士として大活躍する話
「異世界迷宮でハーレムを」:平凡な高校生が突然ファンタジー世界に入り込んで美少女奴隷を買う話
といった感じで、平凡な主人公が突然ファンタジー世界に入り込んでヒーローになる、というのを信条としている文庫なんですかね。まあヒーローといってもバトルヒーローとは限らなくて、「ヒモ生活」だと知識で活躍してる感じですけど。
その流れで行くと今作は「有能プログラマーな主人公が突然事故死したらファンタジー世界に生まれ変わって魔法ロボで大活躍」といったところか。これまでの作がやたら主人公の平凡なところを強調してたのだけど、今作だと冒頭にソフトウェア企業のデスマーチを華麗にさばいて見せるところが出てきて有能っぷりをアピールして、メカフェチなのでその残業代はロボットのプラモデルにつぎ込んでいる…というところを見せていきなり事故死。生まれ変わってみたら魔法でロボを動かしているファンタジー世界で、前世の記憶を取り戻してからはロボに乗るために修練に励む。剣術指導者の父と魔法指導者の血を持つ母のもとに産まれたことも幸運だったのでしょうね。そして自身のプログラミングスキルが最大の武器となり、なんかロボを動かすための魔法システムがOS上でプログラムを動かす構成に酷似してるらしく、その魔法スクリプトを「自分で記述して」動かすというかの世界では前代未聞なことをやってのけるあたりが最強みたい。子供らしからぬ学業訓練熱心ぶりでめきめきロボ操縦者への道を歩むのだけど、母親に似て小柄なのでどうもこのままではコクピットのサイズに合わないので操縦者としての資格に満たないかもしれない、なんてことになる。さてこれをどうするかというのも見どころです。
そもそも身長10mほどのロボット兵器が何故必要なのかというと、大小様々なモンスターが出るのだ。主人公が生まれ落ちた国はモンスター領域に突き出した人類の防波堤みたいな国(なんか「進撃の巨人」をイメージするけど)で、モンスターの脅威に対応するために特にロボ兵器が発達している。モンスターは小さいので小動物ぐらいから、大きいのは数十メートルクラスまでいろいろいる。で学校にもその操縦士や整備士の育成のための学科があって、主人公はそこに通う学生。…と言っても2巻段階でまだ中学生レベルだっけ。それでも幼少時から父母に習い書籍を読み込んでいろいろ実践して鍛えまくってきてるので子供レベルじゃなく、しかも常識はずれな新型ロボを提案したりして周囲を驚かせるのはいささか痛快だったりも。
モンスターとのバトルは激しくてNPC的なキャラが死ぬところもあったりでなかなかハードなのだけど、しかし主人公がとにかくロボを設計し作り上げて操縦するということに喜びを感じまくるメカフェチなので、妙に軽さもあったりします。敵に追い込まれる状況にも燃えるというより萌えてたりとか。その常識はずれな大活躍ぶりはなかなか痛快。1巻は邪魔する奴をばったんばったんなぎ倒す感じで進行しますが、2巻はちょっと不穏な展開にも。今後の話の流れも気になる感じになってます。痛快ロボバトルを欲する向きにはいいんじゃないでしょうか。
「クロックワーク・プラネット」読んだ。たまたま書店で見かけてほとんど表紙買い。事前情報全くなしの出会いというと「スワロウテイル」シリーズもそうだったけど、これもなかなかの当たりでした。なかなか直感も侮れない。
地球が「死んで」あらゆる活動を停止、それをとある大天才が歯車仕掛けで復活させてから1000年後という世界。そこらじゅうに歯車が回っているという世界はゲームの「EOE」を連想しますけど、EOEをちゃんとやってないので世界観の類似・相違点は指摘できない。歯車世界なので維持管理のために「時計技師」が活躍している。そんな世界で何でも聞き分けてしまう異常聴覚の持ち主を主人公として、これまた歯車仕掛けで1000年前の天才が創った(機能停止してたのを主人公がその聴覚により異常を探り当てて修理した)という美少女アンドロイドと超天才の美少女時計技師とそのボディーガードの4人がメインキャスト。
全体の流れとしてはシステムの異常により都市が陥った危機に立ち向かうといったところですが、そういったハードなストーリーなのにそこかしこで馬鹿騒ぎをやってるところがラノベらしいというか。主人公が病的なメカフェチでいろいろ大変。冒頭のシーンの馬鹿騒ぎっぷりには読むの辞めようかとも思いましたが。でも話自体はなかなか緊迫するところもあるのでまあ馬鹿騒ぎもなんとか耐えられました。この4月に刊行されたばかりのようですが、これからシリーズが続くなら主人公を巡ってアンドロイドと天才少女の鞘当てになるんですかねえ。今後の展開も期待したい。
…しかしコレ、刊行を重ねるといかにもアニメ化とかしやすそうな題材に思える。でもコレがアニメ化されると馬鹿騒ぎのバカっぷりが非常にウザいことになりそうだ…
「ゲート 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり」文庫本1の上下を読んだ。もともと全5巻+外伝1巻だったのをとりあえず1巻が文庫本化されたみたいです。
サブタイトルにもあるように、自衛隊がファンタジー世界で戦う話。銀座に異世界と繋がる「ゲート」が突然出現、そこからファンタジーな軍勢が押し寄せてきて多数の死傷者を出すも撃退、防衛のためにゲートから向こう側に進出して陣地を築いて…といった話の流れ。特徴的なのは向こう側があくまで古代の装備しか持たないことで、まともにやりあったら自衛隊が勝ちまくってしまう点。向こうには銃が無いし魔法攻撃もさほど強力では無い模様。実際、ゲートの向こう側に築いた陣地にも先方が奪還戦を繰り返し仕掛けてくるのだけどほとんど抵抗もできずに撃退されているし。文明の格差は非情。なので戦闘自体はわりと安心して見ていられることもあるのだけど、しかし現地住民保護とか異境での意思疎通とか様々な困難があったりもする。さらには巨大なドラゴンに襲撃されたりとか。そしてそもそもこちら世界への侵攻を始めた彼の地の「帝国」とどのようにこれから交渉していくのか、いろいろ先が気になる状況。
そしてラノベ的な展開をしているだけあってか(?)、美少女が大量に登場。15歳の賢者見習いとか、160歳のエルフとか、900歳のゴスロリ少女(わりと死神)とか。日本側にも様々な女性キャラが登場して彩りを添えます。
モブキャラの蹂躙されっぷりとか全体に結構凄惨な描写も多いのだけど、ギャグシーンも多くてなかなか緩急の激しい作です。本気で映像化したら結構大変なことになりそう。巨大なドラゴンに人がぼりぼり食われるシーンとかるし。ゲートのあっち側でもこっち側でも様々な陰謀とか強欲がうごめいていたりしますが、そういう陰鬱な空気を自衛隊無双で吹っ飛ばすような感じ。
自衛隊といえば至る所で細かい描写が出てくるのだけど、これは作者自身が自衛隊を経験しているかららしい。宿舎でのベッドメイキングとか什器管理とか、地に足の付いた描写は好感。
先が気になるけど文庫本になってるのはまだ1巻だけの模様。上下巻で600円x2なのでもともといくらするんだろうと思ったら1700円ぐらい、って高っ。電子書籍も出てない(出てたけど現在中止?)ようだし。コミック版も出てるのね。webで公開されてるようだけど出版の関係で1・17・18話だけか。18話まででまだ下巻の中盤ぐらいだった。でも美女・美少女がわんさか出てくる話をビジュアル化されてるのは楽しいですねw
なんとなく(?)頼んでいたkindle paperwhite到着。3Gも付いてない、WiFiのみの一番安いやつです。
去年のうちに発注しても年明けだなーとか思っていて、実際年が明けてみたらそれなりに出荷も安定してきてたみたいなので発注してみた。
さっそくPCにUSBケーブルで接続して充電を開始すると初期設定が始まる。その最中にiPad miniと並べてみた。ひとまわり程度小さいですね。あと個人的に重要だった重量ですが、確かに軽いです。単体で持つとさほど思わないけど、iPad miniと持ち比べるとその差歴然ってぐらい軽い。
初期設定時に驚いたのは、もう既に私のアカウントが登録されていたことですね。なのでWiFi設定を済ませたら、既に購入していた(iPad mini上のkindleアプリで読んでいた)書籍が順次DLされました。もちろん新しく作ったり別のアカウントで使うことも可。
そして例によって漫画を表示比べ。サイズ的には読むのに全く問題無い印象です。これ以上小さくなると、iPod touchで見ていたときのように小さすぎて見づらく感じるかも。そして画像だとkindleのほうが青みがかって見えるけど、実際はiPadのほうが真っ白でkindleのほうがやや黄みがかっているというか、より「紙」っぽい印象です。イメージ的にはまさに文庫本のそれで、paperwhiteを自称するだけはある感じ。明るさの調整にも幅があって、これは確かに見やすい・読みやすそう。まあ書き換え時には画面全体がばさばさっとフラッシュする感じでスムースではないのですが、見やすさと電池持ちのトレードオフなら致し方ないところ。
電源スイッチを押してオフにすると、謎の画像が出ます。いわゆるスクリーンセーバー? ほっとくと画像が変わってるっぽい。そもそも普通に表示してても電力消費は極めて小さいという話でバックライト以外には表示にほとんど電気を食わないとか聞いた気がするけど、あえてスリープにすることでタッチセンサーも切れるとかの意味もあるのかな。一番上の開封時の画像でも、画面に画像を描いたフィルムが張り付いているのではなく、初期操作を促す画像が表示されているのです。ここからUSBとか繋ぐと画面が書き換わる。
とりあえず本体だけ買ったので、いわゆる丸裸です。画面保護シートすら買ってない。やっぱりシートぐらい貼ったほうがいいですかね。いつも貼るの下手で気泡だらけになるけど… あとケースもいろいろ出ているようだけど、どうなんでしょうね軽さをわざわざ損ねるようなことになるのもどうなんだろうなあと思ってしまう。
アニメをちょっと見て、その一種異様な世界観に(怖そうで)警戒しつつ惹かれるものを感じ、原作を読んでみた。文庫本で上中下3冊になってます。
舞台は1000年後の日本、文明社会は影を潜めて、牧歌的な社会で人々は「呪力」を使って生きています。いわゆる超能力で、主に念動力として発現する模様。これをきちんと使いこなせることを課題とする子供たちがまず主役。彼らが12歳・14歳・26歳で起きた事件をそれぞれ描いていくのだけど、結界に守られたのどかな田園風景の中で徐々に明かされていく社会の狂気がじわじわと攻めてきます。結界の外には様々な異生物がいて子供らはその外に出ることを禁じられているのだけど、12歳で課題の一環としてキャンプでその外に出たことで世界の真理の一端に触れ、そこまでと一変して様々な事件に巻き込まれて波瀾万丈の展開に。
世界観が深刻に不穏な背景を持っているであろうことはアニメの冒頭で描かれる謎の惨劇によって感じ取れるのだけど、徐々に不穏どころじゃなくなってきて色々大変なことに。読後感としては決してスッキリするものではなく、むしろいろいろ反芻して場面を思い起こしたり直接的な描写のなかったあたりについて思い巡らしてみたりという方向についつい思考が行ってしまいます。でも決して、怖さだけが残って後を引くホラーといった印象でも無かったりする。
いろいろグロテスクな描写も多いので今後のアニメ展開もそっち方向が心配ではありますが、まあ実写でやられるよりましかなとも思ったり… アニメと言えば、どこかで監督インタビューを見たのだけど、心理描写や世界説明といった詳説についてはあえて多くを語らないでいるんだとか。小説なら文章でひたすらそれらを説明できるのだけど、映像だと登場人物にやたら独り言を言わせることになりかねないし、このへんは難しいところだとも思う。しかし正直コレだと原作を読まないとまったく解らんことも多々なんじゃないかという危惧も。性描写、特に同性間のそれというのも作中では重要な意味を持つのだけど、TVアニメだと直接的にはできないし。これまで見たアニメでは卵の説明が全く無いのも気になったし、5話で洞窟に閉じ込められたあたりも何やってるのか解らんのじゃないかなーとも。
とりあえず色々な意味で印象深い作でした。同じ作者の「悪の教典」も映画が公開されてますが、こちらはもっとストレートなサイコホラーっぽいので手を出す気にはなれず。もともとSFよりホラーで有名な人みたいですし。
iPad miniに続いて、Kindleもいよいよ国内登場。…予約も開始されましたけどいきなり品薄気味?
とにかく強力だと感じるのはKindleストアの存在で、iOS/Android等にも専用アプリで配信されるのだけど、どのデバイスでも自動的に同期されるんだとか。外ではスマホで読んでいたのを帰ったらPCで続きを、というのが自然にできるみたい。気分や状況でデバイスの使い分けができたり、乗り換えもラクだなこれは。
本体はKindle paperwhiteとKindle Fire、Kindle Fire HDという構成なんだけどもモノクロなpaperwhiteのほうが先行発売。これにはWiFi版と3G付き版があって、海外版と同じく3Gは無料でdocomo回線が使えるというのがまた強烈。もちろんamazonからの購入にしか使えないだろうし速度が遅めであろうことも容易に想像できますが、それでも通信機器無しで独自にいつでもどこでも購入できるというのは強力ですね。amazon購入コンテンツならいつでもどこでも出し入れできるみたいだから容量が小さくても(出し入れの手間と時間さえ惜しまなければ)全く問題ないし。で、このpaperwhite、WiFi版は11/19発売だったと思うけど既にもう今からだと12月出荷になってる模様。何気に人気なのか。3G版も発売日からはだいぶ遅れた発送になりそう。Fireはまだ大丈夫なのかな。
こうなってくるとNexus7とかも含めていろいろ出過ぎて目移りしてしまいますが、いろいろ比較サイトも出てたりするけど一番軽いのはやはりpaperwhiteのWiFi版。これなら寝転がって片手で持つのもラクかなーと思いきや、手元のちょっと厚めの文庫本(480P程度)で230gありました。ちなみにpaperwhiteのWiFi版が213g。これでも片手保持はけっこうつらい気がする。まあこれが文庫本だと形を保って持つのが工夫要ったりするので、堅い板状だったらまだラクだったりするんでしょうか。それこそ、頭上にかざすスタンドで設置して手元でbluetoothか何かのコントローラでページめくりでもできれば最強な気もしますがそこまでは無いかw …でもiOSやAndroidでそういう外部コントローラが出来たら結構イイような気も。まあこれだけ色々出てきたら、とりあえず全部買っておけばいろんな文書をいっぺんに開いておけるという紙文書ならではの真似もできるかもしれん。