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2015/01/22

吸血姫は薔薇色の夢をみる とか

カテゴリー: 漫画, 読書 — タグ: , — chaba @ 20:53

また「なろう」系の話なんですが、「吸血姫は薔薇色の夢をみる」です。MMORPG内の自キャラに転生しちゃった系で、配下に膨大なモンスターを抱えているあたりは「オーバーロード」と似ているかもしれない。でもオーバーロードはかなり苛烈というか、自分のダンジョンに侵入してきた冒険者を惨殺したりしてるけど、こちらの姫はさほどでもなく。とはいえ人類国と戦を構えてみたり邪魔する奴は容赦なく切り捨てるのだけども。この話は「なろう」上で150話ほどで一応の完結となっているのだけど、そこから同じ世界で100年以上経過した作というのが「リビディウム公国のブタクサ姫」。こちらは130話を越えてまだまだ連載中。で、前作のキャラがあちこちに顔を出しているのが面白いところ。しかし実のところブタクサ姫のほうを先に読んでいた(別作品からのリンクとかだったかな)のだけど、そういった前作キャラというのがいまいちつかみきれなくて微妙に内輪ネタをやられているような違和感があったりもした。吸血姫のほうを読んでまた読み直してみたら、各キャラの存在感がいろいろ感じられるので面白いのだけど、そうでないとちょっと魅力が割り引かれてしまうかもしれない。まあこれら以外にもこの作者氏は同じ世界の別の短編も出してたりするし、こういう手法も壮大な感じはしますね。
吸血姫のほうは書籍になっており、とりあえず1巻を買ってみた。基本そのままだけど、微妙にショートエピソードを追加してる感じですかね。イラストも悪くないと思います。そういえばブタクサ姫のほうも書籍化されるそうで。しかしコレがKindleでも出てたら買いやすいのに… 「なろう」系の出版は文庫本以外ではそれより大きめのサイズで1200円ぐらいで、というのが各社共通フォーマットみたいになってるけど、Kindleに出てるかどうかは各社まちまちなんですよねえ。

あとこれは「なろう」系じゃないけど、なんか話題になってた気がする「ダンジョン飯」も読んでみた。タイトル通り、ファンタジー世界でダンジョン探索する冒険者パーティがダンジョン内の動植物を料理して食いつつ進んでいく話。冒頭でメンバー兄妹の妹のほうがドラゴンに食われ、食われつつ兄他のメンバーをダンジョン外に転送して逃がしたというところから始まる。この妹をなんとか救出しようというのがメインテーマになるんだけど、なんというか命が軽い。ダンジョンでの死亡と蘇生は当たり前になっていて、兄のほうも某所で「こいつにやられて初めて死んだんだよなー」とか言ってたり。死体を回収して持ち帰り、蘇生して礼金を貰うという商売も成立してたり。途中で死体を見つけても、妹救出を優先して後続者に任せたり。そもそもその妹、ドラゴンの胃で消化されるのが1ヶ月ぐらいだからそれまでにとか言ってる時点でなんかこの、死生観がぐらぐらさせられる。いろいろドタバタしつついろいろ食ったりしつつの道中で描写も軽いんだけどなんというかこう、すんなり面白いと言って良いのか微妙に迷う感じ。
この「ダンジョン飯」はKindleで買ったのだけど、同じ出版社らしき「ハクメイとミコチ」の3巻も出てた。けどコレは紙の書籍で欲しいなあと思ったので書店で買った。今回は冒頭5話ぐらいが余所の抗争?に巻き込まれる話になっててちょっと雰囲気違うような、そうでもないような。いつもながらみっちりと描き込まれた絵が圧巻です。

2013/01/21

ハクメイとミコチ とか

カテゴリー: 漫画 — タグ: , , , — chaba @ 20:56

樫木祐人「ハクメイとミコチ」読んだ。身長9cmという小さい人たちの物語で、一緒に森に住むハクメイとミコチの物語。この人たちだけでなく、虫や鳥や動物たちとも交流があって、街に行けばいろんな連中が商売をしてたりする。このファンタジー世界の描写がとにかく緻密で、森のたくさんの木々の葉も、建物がひしめく町並みも、住居内の雑貨の数々もみっしりと描かれている。それらの1つ1つから生活感・実在感が伝わってくるようで心地よい。人間サイズの人間は(今のところ)出てこないので、全くの異世界なのかもしれない。通貨が円なのはご愛敬、ていうか無駄に変な用語作るよりもよっぽどしっくり来るわ。小さい人たち以外の動植物も基本的に実在するものばかりだし。
あと非常に特徴的だと思ったのが、いい人たちばかりなのである。人以外もたくさん出てくるけど。基本的に悪い奴がいない。同じように緻密に描かれたファンタジーとして「棺担ぎのクロ」が思い出されるけど、クロの世界は基本コミカルな面白おかしい話だけどもベースにダークなものが満ち満ちているので、時折顔を覗かせるその暗い片鱗にゾクッとさせられたりする。人間の悪意や薄汚いところもしばしば露見する。クロのほうはあくまで人間サイズの人間社会での物語だというところも違うけども、とにかくそのあたりが対照的だと思うところです。
毎話のように新しいキャラクターが出てきて、様々な人々や動物たちとの交流が描かれる「ハクメイとミコチ」。今後も楽しみ。

他に「銀の匙」6巻、「乙嫁語り」5巻も買って読んだけどそれぞれ安定の面白さ。今回の3冊はどれも大満足でした。特に面白い新作に出会えたのは嬉しいなあ。ちなみに「乙嫁語り」には「ハクメイとミコチ」のサンプル版が入ってた。そういえば同じビームコミックスなのね。
あとこれも漫画といえば電撃PSも買って、「ちいさいお姉さん」は前回からの突然の急展開を受けての話になってた。来月には単行本も出るらしい。

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