「オールラウンダーズ!! 転生したら幼女でした。家に居づらいのでおっさんと冒険に出ます」web掲載分を読み切った。コレも結構長いんだけど、1話がさほどでもないのでそこそこの時間で読了できた。とある異世界で5歳の貴族令嬢が虐待の果てに意識不明となったら現代社会人の魂が入り込んで目覚めた、という「本好きの下剋上」に近いような始まり方の転生チート。いちおう貴族なので立場はだいぶ違うが。貴族令嬢と現代社会の記憶が入り交じった状態になり、虐待放置されていたので極度の人間不信に陥った主人公。とにかく冷淡で口が悪い。まずは自分を虐待し続けてきた父親(伯爵家当主)に罵倒の限りを投げつけて黙らせ、自宅裏の山林に現れた冒険者おっさんに誘われて家を出る。前世の記憶を取り戻してからは裏山で鍛錬を続けていたら超人的な戦闘能力も身に付けていて、冒険者として様々なトラブルに巻き込まれたりその毒舌で自分から巻き付いていったりする話。いちおう基本はゆるい感じもあるのだけど、なんと言っても主人公の罵倒が強烈。ありがちな先輩冒険者やら貴族王族やらにいろいろな絡まれ方をするのだけど、戦闘力が隔絶しているからまったく障害にならないしそれどころか心を折りまくるような罵倒を投げつけてみせるのがある意味痛快。ついでに「勇者召喚」だの「悪役令嬢」だのといった要素も取り込んでたりする欲張り仕様。書籍版も出ているけど、しかしコレはアニメにはしづらいんじゃないかなあとも思う。主人公の罵倒が激しいし。相方のオッサンことS級冒険者ソードとのボケツッコミはなかなか楽しいのだけど。
2021/08/22
2021/08/02
四度目は嫌な死属性魔術師
「四度目は嫌な死属性魔術師」、ようやくweb掲載分を読み終えた。長かった…実に長かった。ってまだ完結したわけじゃないけど。何語ってもネタバレになりそうなんだけど、とりあえず他人様の評を借りると「広げまくった大風呂敷を畳み切りそう」な勢い。どんどん異形の仲間達が増えていくのは「オーバーロード」的だけどそれと違うのは自分から世界征服しようとはしてないところで、しかし攻めてくる敵や怨敵に対応していってたらどんどん大規模になってる感。そしてこのまま畳みに入ってしまうのか、それとも大風呂敷はまだ乱れるのか。
漫画版6冊は買って読んだけど、書籍版のほうはどうしましょうかね。と言いつつとりあえず1巻は買ったけど。書籍版と比べると漫画のほうはだいぶラフなタッチに見えますのね。ダルシアとか女性陣だけは緻密に描いてる感じだけど。
2021/06/01
転生令嬢は冒険者を志す
「転生令嬢は冒険者を志す」、web掲載分は読了。あちこちのサイトでいろんなweb漫画の広告が出てますが、コレもそんな中の1つで漫画版を見かけて、良さげだったのでweb版を読んでみた次第。いわゆる「悪役令嬢もの」のカテゴリーですが、舞台はファンタジー小説の世界。ヒロインに断罪される悪役令嬢に転生していることに気づき、どうにかその運命を回避すべく奮闘する話。基本的に語り口は軽いのだけど、時折シリアスモードに突入するとなかなかに重い。特に断罪された悪役令嬢が周囲の者たち全てから裏切られ見捨てられていく様が痛々しく、主人公は常にそのヒロインの陰におびえつつ、それでも明るくたくましく生き抜こうとする。
いちおう本編は完結していて、その後に後日談とかxx話付近とかの挿話がつらつら加えられています。書籍版や漫画版の出版に合わせて後日談を加えていってる感じ。本編が150話ぐらいで現在書籍版が3巻まで出てるみたいだけど、何巻まで出るんですかねコレ。とりあえず漫画版はなかなか綺麗な絵だと思いました。
2020/12/08
精霊生活 29話
【あらすじ】『精霊達の楽園と理想の異世界生活』第29話:最強装備を身に纏い、ついにリッチが待ち構える部屋まで辿り着いた裕太達。しかし、正面から突入すると集中砲火を浴びそう……? https://t.co/PjTANFNfkx #精霊生活 pic.twitter.com/xri1bNhNMG
— comicブースト編集部 (@comic_boost) December 8, 2020
「精霊生活」漫画29話。相変わらずダンジョンアタック中、突っ込んだところで敵ボスに話しかけられてしまう裕太。…しかしそれにしても今回ページ数が少ない… コレってもしかして連載継続の危機だったりしないだろうか。正直ここのところ進みが鈍すぎて魅力を欠いている印象は否めない。
2020/12/04
ヘンダーソン氏の福音を 書籍版
「TRPGプレイヤーが異世界で最強ビルドを目指す ~ヘンダーソン氏の福音を~」、書籍版2巻を読み終えました。他の「なろう」系ラノベと違って全然ライトじゃないのでわりと時間かかってしまった。
基本的な流れはweb版そのままなんですが、わりとがっつりと結構な死闘が加筆されています。特に1巻終盤の「師匠」との出会いあたりが大きく変更・加筆されていて、師匠へのイメージがわりと異なってきているような気もする。別に師匠と死闘するわけじゃなくて、その出会いの前に死闘が挟まれた感じ。web版ではわりと間抜けな感じの出会いでしたけど。まあこれから師匠にこき使われる展開は変わらないんでしょうが。あとやっぱりイラストの威力は大きくて、マルギットの妖艶さとかエリザの愛らしさとか。師匠もかなりの美女とはされていたけど、なるほどこういう美女なのねといった感じ。読むのに時間かかるけど、今後も続巻を期待しております。コミカライズとかもされないですかね?
2020/11/27
鍛冶屋ではじめる異世界スローライフ 5話
「鍛冶屋ではじめる異世界スローライフ」の漫画版5話が公開されてた。ようやく2人目のヒロイン?、リケが加わったところでゆっくりした進行ですが、やっぱりイイですね。特にやっぱりサーミャが良い。獣人種は早熟なので外見より精神性が幼いという虎獣人のサーミャ、エイゾウやリケの挙動にいちいち一喜一憂する様が可愛くて楽しい。尻尾が感情を反映してふりふり動いちゃうあたりとか好き。まだ漫画には出てない先のエピソードだけど、しばらく留守にしていたエイゾウが帰宅したのを全力で出迎えて、しかし感情をどう表現したらいいのか解らずに混乱しているのをリケにツッコまれるサーミャが好き。絵も綺麗だしコミカル描写も好感です。
あと「航宙軍士官、冒険者になる」の漫画3巻も出たみたいです。こちらはweb版は半年ほど停まったままで、書籍版4巻が昨年12月に出た後が続いてないんだけどどうなってるんだろう。比較的珍しい気がするSFチートものだし好きな作なのでガンガン出して欲しいところではあるんですが。web版って「俺たちの冒険はこれからだ!」感もあるところで停まっているので、書籍で続きあるいは別展開を描こうとしてるのかな。それならそれで全力で買いますけども。
追記:読んでみました。やっぱり面白いです。双子の「部下」が合流してもともとの母艦の無事を知り、周辺情報を調査させていろいろ現状を把握、そしてある決断により今後の方針が定まるといった流れ。絵柄は必ずしも今風じゃないけど、ファンタジー描画は良いしそれにSF武器や艦船などが混じる独特の描写は結構好きです。あと今風じゃ無いということにも絡むかもしれないけど、ちょっとコミカルなボケツッコミが入ったとしてもキャラがほとんどデフォルメされないのも特徴かもしれない。「オーバーロード」漫画なんてさんざん凄惨な描写をやっててコミカル描写では途端に頭身が変わったりもするが、そういうのが今作は無いですね。ある意味落ち着いて読んでいられる感じ。それで先行しているはずのweb版が停まっているという現状に行き当たるのですが、書籍版も漫画版もどんどん続いて欲しいものです。
漫画ついでに「オーバーロード」14巻も出てました。配下のゴブリンが守るエンリたちの村に若い野良ゴブリンがやってきて森の異変を伝えるあたりから。エンリが冒険者ギルドに救援を求めに行ったり、ルプスレギナがアインズに失望されたりとか。もはやアニメもずっと前なので懐かしい感じすらしますね。それでも漫画は独特の表現があるからやっぱり見ちゃうなあ。ルプスレギナといえばこの後王子の軍隊が押し寄せてきてアレコレありますけど、ソレもまだだいぶ先のことになりそう…
2020/11/21
ヘンダーソン氏の福音を
「TRPGプレイヤーが異世界で最強ビルドを目指す ~ヘンダーソン氏の福音を~」、ようやくweb掲載分を読み切った。タイトル通りにTRPGをベースとした異世界転生もので、チートスキルとしてソレ風のビルドが可能になっています。スキルを取得したり、それらに経験値を割り振ってパラメーターを上げてみたり。面白いのは何もかも自由なビルドではなくて、決まった経験を得ないと取れないスキルが結構あること。戦闘訓練をすると戦闘スキルが取れたり、魔法に触れることでそちらを取れたり。なので辺境に生まれた幼少期にはなかなか魔法のスキルが取れないという状況になったりもします。
そして何より特徴的なのはその文体で、「なろう」系チートものではなかなか見ないような固い説明過多な文章。正直最初は面食らって読みづらい感もありましたが、慣れてくるとなるほどコレがTRPGプレイヤーの思考なのかとも思えてくる。スキル割り振り以外にも随所にTRPGを思わせる描写があって、特に死闘の最中に自らの流血で足を滑らせたのを「ファンブル!」と称するのが印象的だった。あと時折挟まれる「ヘンダーソンスケール」として示されるエピソード、本編から逸脱したifの物語を見せてくれるのも面白い。本編では固辞したとある有力者の勧誘に乗っていたらどうなっていたかとか、サブキャラの選択が違っていたらどうなっていたかとか。ヘンダーソン氏というのはTRPG界の著名人らしい。
チートなのは間違いなくて地元の自警団では団長以外に無双もしてみせるぐらいなのだけど、そうやって力を付けてくるといろいろ厄介ごとにも巻き込まれたり首を突っ込んだりしがちで、結構死にかけています。TRPG的に「キャンペーン」と呼ぶひとしきりの探索のラスボス戦ではだいたいギリギリの死闘に。それがまた熱いのです。
書籍版も2巻出ていて、結構な加筆を加えているらしいのでこれから読むのが楽しみです。なんと言ってもメインヒロインのマルギットや妹のエリザを始めとした魅力的なキャラクターたちのビジュアルも良いです。作者が「人外描写に定評のある」と評するイラスト担当氏により、マルギットは下半身が蜘蛛になっている蜘蛛人だったりするけど1巻表紙で美少女に描かれています。他作品ではアラクネとかアルケーなどと呼ばれたりもする蜘蛛人、他では脚の長い蜘蛛をベースにした造形ばかり見かけるけど、今作では長いのと短いのと両タイプいるようで、マルギットはその短いほうです。なので小柄で主人公の腰あたりまでしか身長がなく、他作品の脚の長いアラクネが人間より大柄でそのサイズに見合ったパワーファイターな印象なのに対してマルギットはスピードと隠蔽性を活かした狩人もしくはアサシンとして活躍しています。幼少期には主人公の背後を取って気づかれずに飛びつけるかどうかという勝負を繰り返しているあたりが実に個性的で面白い。その不意打ちに対処するために主人公はソレ系のスキル(気配察知とか)をどんどん取って強化していくのだけど、トントンぐらいの勝負をしてみせるというマルギットもなかなか凄い。そういうマルギットとともに冒険者を目指すも、すんなりそうもいかない展開の妙もあります。他にもいろんな個性的な濃すぎる人物が出てきて様々な物語を見せるのだけど、予想できない展開が次々に出てきて凄い。今後も楽しみです。
2020/10/16
鍛冶屋ではじめる異世界スローライフ 漫画4話
「鍛冶屋ではじめる異世界スローライフ」の漫画版4話が公開されてた。ようやくサーミャが馴染んできて、町に出てリケと出会ったところ。例によってというか漫画だとなかなか話が進行しませんが、やっぱり表情が豊かに見えるのが良いですね。サーミャがいろんな表情を見せてくれるだけで楽しい。絵も綺麗だし、ギャグまで行かずともコミカルな描写も好き。まだ4話なので単行本はまだまだ先か。
そういえば書籍版の3巻が出たのですが、表紙に登場のクルルってこんな外観だったのか。私の脳内ではブロントサウルスのミニ版みたいな外観イメージ(サイやゾウみたいな肌感)だったけど、いかにもトカゲっぽい様相でなかなか驚いた。まあこのほうが森の中で身軽に動けそうかなとは思うが。
2020/10/04
29歳独身 漫画3巻
「29歳独身は異世界で自由に生きた…かった」の漫画3巻。相変わらず綺麗な絵で、そしてエロい。コレ書籍版どうなってたっけ、と思ったら10巻まで出て完結してた。よく考えてみれば同じ作者の次作(「ご主人サバ」「宇宙一戸建て」)がそれぞれ絶賛刊行中なので、前作のほうは完結まで行ってて当然といえばそうか。しかし漫画3巻でまだ書籍版1巻分も終わってない。アニメ化するなら書籍2~3巻分で1クールですかねえとか思うけどどうなんだろう。比較的アニメ向きな素材ではあるけど、なにしろ本編が長いので。それに軽妙なふざけたトークが持ち味(そのせいでだいたい主人公が同じような性格してる)だけど、アニメで活かされるもんなのかなとも思う。まあでも書籍版イラストも、漫画版も絵は美麗です。特に漫画版では妙にエロさが強調されている印象がある。今はメインヒロインのマールといちゃつくシーンだけだけど、コレ話が進むに従ってどんどん嫁が増えていくんですよね。最終的には10人越えるし、それぞれの嫁に対して現状のマールなみのエロ描写をじっくり見せていったら全然話が進まないんじゃないかと思うぐらい。とはいえアルケニア(人間の下半身が蜘蛛になってるやつ)のクスハとのHシーンはどうなってるんだろうという怖い物見たさはあったりもするが。とにかく今後も他2作品とともに刊行が楽しみです。現在連載中の2作も、書籍作業中らしくて連載停止してるし。
2020/10/03
異世界ホムンクルス
「異世界でホムンクルスになっていたのでスローライフを目指す」を読んでいます。「マギクラフト・マイスター」と同じ秋ぎつね氏による作で、語り口というかテイストは似ているかも。タイトル通りにホムンクルスに転生しちゃったという話で、人間を遙かに凌駕する身体能力を持ちつつも前世の記憶は薄い。ただし時折、白米を懐かしんだりといった日本人の記憶の片鱗が降ってきたりもする。主人公は男性ホムンクルスだけど、同じところで作られた先輩女性ホムンクルスも「姉」として行動を共にする。主人公のほうは彷徨っていた魂を取得してホムンクルスに入れ込んだらしいけど、「姉」のほうは古城のレイス(亡霊魔物?)を使ったということで、こちらはかなり古い霊らしく主人公よりさらに記憶が希薄で人間性も乏しい。いわゆる「綾波系」の淡々とした喋りをします。ただし主人公の人間くささに引っ張られて徐々に感受性を得て行くという描写はちょっと好き。それが主に主人公の前世記憶を基にした料理によるもので、周囲の求めもあったりして石焼き芋とか芋チップスとかクレープなどといった異世界料理提供記みたいになってる。もちろんお約束の暴力をあっさり撥ね除ける描写もあちこちであるんだけど、それよりよっぽど料理描写が多い印象。まあタイトルでもスローライフを指向しているし、冒険者になろうという展開にも今のところなってないですね。むしろドワーフを仲間にしたり、足こぎ自動車(普通の人間には重くて運転無理)を開発したりで料理以外にも物作り指向かもしれません。
現在172話公開されてるけど、1話が比較的短めなのでまだそこまで話が進んではいない印象があります。結構キャラが個性的なのでビジュアルも見てみたいのだけど、書籍化とかしないのかな。