アニメ化するというので「ささみさん@がんばらない」読んでみた。とりあえず2巻まで読んだ。タイトル通り、引きこもり女子高生ささみさんが頑張らない話。…なんだけど、いつの間にか八百万の神々が暴れ回る話になってる。序盤はおバカでゆるいコメディだけどだんだん深刻さを帯びていったりいかなかったり。2巻になるとますますその落差が激しくなる感じ。
最近こういうの多いですね、っていうか私が好きこのんで当たってるだけかもしれんが。「デート・ア・ライブ」も似たような構成だな。「デート」はアニメが年明けから開始みたいですけど、なんか3巻で出てくるキャラも顔を見せてるんだけど、どこまでやるんだろう。3巻は4巻にがっちり繋がってるので3巻やるなら4巻まで行かないとあかんと思うのだが、まあ中身さほど濃くもないからスイスイ進行するのかな。1クール12話なら1巻3話程度か、そのぐらいで問題なさげ? 「ささみさん」はわりと込み入った話も出てくるのだけどどうなんだろう。2巻程度が12話ならちょうど良いと思うんだけど。
アニメ化はシャフトがやるみたいで、わりと凄惨なシーンもあったりするのでそのへんとかどう見せてくれるのかちょっと楽しみ。
あと以前から名前は気になっていた「とある飛空士への追憶」も読んでみた。こちらはわりとシリアス。架空世界で海を挟んだ島国同士の戦争で、片方は貴族社会、他方は日本をモデルにした国っぽい。主人公は貴族国側に生まれた両国人の混血児で、それだけに厳しい差別に晒されて不遇な孤児だったのを飛空士として名を上げてとあるミッションに抜擢される。そのミッションというのが戦況厳しい中を次期皇女(皇子の婚約者)を複座機に乗せて単機で敵陣突破して本国まで帰還せよといった無茶なもので、その顛末が描かれます。さまざまな困難を乗り越えつつ恋物語も描かれるのだけど、まあしかしこれも貴族のクズっぷりがやたら強調されるのがいちいち辛い。次期皇女奪還ミッションを所望する皇子のバカっぷりも散々示されていろいろ痛い。そんな社会の最底辺でどうにか生き抜く主人公の活躍は胸のすく思いがするのだけど、最後にスカッとさせるためにさんざんいたぶられ続けるのがまあ通例とはいえ辛いところですわね。SAOやAWでも嫌な敵のクズっぷりをさんざん見せつけておいて最後にぶっ飛ばしてスカッとさせるというのと同じ構成ですけど、これで最後に何も救われず終わる話もあるからそういうのは勘弁してほしい。
この「追憶」って去年劇場アニメにもなってたのね。サイトとか見てみたけどヒロインがかなり原作イラストと違ってて困惑した。話題にもならなかったし、劇場数もかなり少なかった模様。原作自体は結構長いシリーズになって続いていて、同じ世界が別の立場から描かれているようです。とりあえず次の「とある飛空士への恋歌」を読み始めてはおります。
SAO11巻購入。さっそく読んだ。予告にもあったように、貴族連中の卑劣な罠が…という展開。こういう身分制度のある話って貴族は必ずといっていいほど下劣な連中だったりする(たまに例外がいて主人公らの味方になったりする)のだけど、なかなか読んでて辛いところです。システム的に権限が保護されてるからますますタチが悪い。まあ能美みたいに延々と2巻分ぐらい苦しめられるわけじゃないからまだましなのかな。この貴族が自己中になっているということについて後半でいちおうシステム的な説明がされているのが面白いところではある。
「アリシゼーション・ターニング」と銘打たれてはいるものの、話が折り返しになるかどうかはまだ言えないらしい。あとがきによると。聞くところではweb版において今までの刊行分全部に相当するぐらいアリシゼーションは長いというからひょっとすると10冊ぶんぐらいあるんじゃないだろか。そうするとここまで3冊、川原氏が年間6冊刊行していて今年はプログレッシブも含めてSAOが4冊になったらしいけど、そのペースでいったとしてもまだ丸2年以上かかることに。先は長い。仮にアニメ2期が来年に放映されても、その次に3期でアリシゼーションってのは無理そうだ。ていうかそもそも2クールじゃ終わらないだろうなあと。アリシゼーションを前後編にして2クールずつ1年おきにとか、さすがにそこまで豪快なことはどうなんだろうと勝手な妄想は止まりません。
とりあえずいろいろ不穏な空気をはらみつつも次巻を楽しみにしておきます。
そしてアニメのほうは23話、いよいよ世界樹攻略が本格化というかガーディアンを振り切ってカードを使って侵入するところまで。次回でアスナ救出と最終決戦、次々回最終話でエピローグ的なあれですかね。あーでも最終決戦のうがああああ!というところで最終回に続く!ってなりそうだな。そうなるとエピローグの時間があまり取れない気がするのが心配だけど、そのあたりも結構今後に続くところで重要なんですけどねえ。しっかり描いてほしいわ。…あー、そうなると時間的にリアル学園の場面はDEBANなさげだな… 最終決着をつけてからラストシーンのALO内での場面までの間にあちこちでいろんな細かいエピソードがあってそのへん大好きなんだけど、そのあたりがまるごと省略されそうな悪寒。まさか「ザ・シード」の説明も無しってことはないですよね?
24話予告も公開されてた。ついにアスナと再会、そしてスゴーオベイロンとの対決となるわけですが… あとは最終話との時間配分だ。予告に出てるぶんが24話前半で全部片付くぐらいだといいんだけど。
しかしつくづく思うんだけど、録画できる放映体勢があるんだったらBDとか買う意味って放映分以外の特典によるわけですよね。オーディオコメンタリーが主だったりするけど、そういう意味では「けいおん!」シリーズはかなり楽しめた。キャストとスタッフのコメンタリーが別に収録されていて、発売されたら本編とそれぞれのコメンタリーを聞いて必ず3周したものです。劇場版ではさらにプロデューサーコメンタリーも収録されていていろいろな方面からの声が聞けて興味深かった。「ガールズ&パンツァー」もキャスト・スタッフが別に収録されているというから楽しみ。特に後者がミリタリー方面を強化してるっぽいのが面白そうなのだ。オマケ映像も短編OVAが付くというし、設定資料も48Pとかだっけ、結構豪華っぽい。
…そうなってくるとSAOの特典はしょぼいと言っていいんじゃないのかな。一番力入ってるのが「ソードアートオフライン」みたいな印象だし。この「オフライン」、新規アニメにアスナやキリト・ユイ他のキャストが声を入れている作りで、ちゃんとシナリオ作ってるのは豪華とも言えるけど、正直あまり盛り上がってない。アニメ自体は省力化の極みでデフォルメキャラのFLASHアニメみたいな作りだし、内容も作中のいくつかのシーンを採り上げていろいろボケツッコミを入れたりとかそんな感じ。アニメが省力化なのはいいんだけどシナリオが盛り上がらなくてぶっちゃけあまり面白くない。こんなんだったらコメンタリーを全話にキャスト&スタッフを別に収録してくれたほうがよっぽどいいわ。キャストとスタッフを混ぜること自体はいいんだけど、2巻だとキャストがせっかく話を真面目な方向で持って行こうとしているところにスタッフが無駄なエロトークを入れて台無しにすることがしばしば。エロトーク自体はいいんだけど、なんというか話の腰をばっきばき折りすぎで。どっちも別に盛り上がってくれれば良いのになあと惜しい印象が非常に強かった。コメンタリーを分けて、キャストコメンタリーに鷲崎氏が加わってればそれだけで最強なんだけどな… 「オフィシャルサポーター」なんだし。
まあBDの構成に不満を覚えるのはアニメ自体に不満が絶えないということもあるのは否定できないところで… 原作に思い入れが強いぶんだけ不満も尽きません。23話も戦闘の各部ではガーディアンのわらわら感とかイイ感じのところもあったけど、最後の突入とかもう少し盛り上げようもあったんじゃないかと。ソレより何よりトンキー切られたのが後半最大の不満なんですが。2期やるならもっと改善してほしい…けど、今期がこれだけ売れちゃってるとそのままいくぜーってなもんなんですかね。BDを買い支えるのがファンとして正しいのかどうか自信無くなってきた。万単位で売れてるんだから「買い支える」必要は既に無さそうですが。
プレイヤーに毎日の楽しみを提供する醍醐味――「アルトネリコ」「シェルノサージュ」といった独特の世界に挑戦し続けるガスト・土屋 暁氏にインタビュー
4gamerにガスト土屋氏へのインタビューが掲載されていた。アルトネリコからシェルノサージュへという氏の作品を中心としてるけど、そこに至る経緯などもいろいろ語られていて興味深い。
私にとってはやはり初代アルトネリコがインパクト大だったけども、各所にライトエロをにじませる構成で話題になったりとか、インタビューでも触れられている最終盤のアレとか、いろいろあるけどやはりでかかったのは音楽の存在で。電源を入れて関連メーカーロゴが始まってる段階から引き込まれるOPテーマ「謳う丘」に象徴されてますが、ゲームのOPなんて1度観たら飛ばすのが通例だけどあれだけはほぼ毎回しっかり観てましたな。それこそアニメのOPを毎週観るように。記事内に画面写真が出てるのも懐かしいけど、当時の凪良氏のイラストは独特の分厚い塗りでコントラスト高くて強烈でしたね。2以降はどんどんコントラスト下がってなんだか薄味になっていったのがちと寂しい感じもしましたが、しかしそれ以降は別のゲームとかライトノベルとかでもしばしば見かけるようになったので、あの変化で商業的には成功したということなのかな。
1では必ずしも本人のやりたいことが全て実現できたわけではなかったけど2でそれをかなり結実させたという見解も印象的。確かに2はいろいろ濃くて、賛否両論が激しいのだけど、それだけに好きという人は強烈に好きでベストに上げている人も多いというのは頷ける。でもその濃さが社内的には反省材料になり、3でまた誰にも好まれるような構成になったんだとか。なかなか物作りも難しいのですね…
そしてシェルノサージュ、いろいろ不具合も多くて苦労が絶えない様子ですがなんとか頑張って欲しいところ。とりあえずDLCはひたすらフォローしてますので。これ、エンディングクレジットとか見てると土屋氏自身がサーバプログラムを担当してるようで、そういえば「さぽている」も土屋氏が自分で開発してるような様子もあったし…というのが気にはなってたんだけど、今回のインタビューではそもそもゲーム作りでプログラムもかなりやってた様子。でもアセンブラじゃ就職できないからということで音楽方面での就業を目指したというからなんか凄いな。それで音楽中心に何でもやるクリエイター、現在の土屋氏ができているのか。音楽に企画にシナリオにプログラムに、やってないのはグラフィックぐらい?
しかしなんだかんだで、今回のインタビューで一番気になったのは全体の構成とか今後の展開の話である。アルトネリコは終わっていない、しかし続編を出すわけでもない、というような言葉が。というかニコ生でやっていた中で、アルトネリコとシェルノサージュは同じ宇宙のなかで違う場所・違う時間の話だとか言ってた気がする。詩魔法というのもそもそも同じモノだとも。で、シェルノサージュはそれを包括するもっと大きなプロダクトであるサージュコンチェルトの真ん中辺りのエピソードとも言ってるので、もしかしたらアルトネリコもサージュコンチェルトに含まれてるという構成なんだろか? 現在はVITAで出しているけど据え置き機を捨てた訳では無いと言うし、ネットワークでの繋がりがどうのという話もあるし、なんかソーシャルに行きそうな気配を感じなくもない。そもそも「さぽている」自体がソーシャルゲームを先取りしたようなものだったし…とか言うと言いすぎ? さぽているを進化発展させたものがシェルノサージュのシャールだという見方もできるし。
ともかく今後が楽しみではありますが、しかしずっと激務が続いてそうな土屋氏、最近はとくに不具合対応でニコ生やるたんびに謝ってる印象が強いので心身の健康にも気を配っていただきたく… シェルノサージュも1/3ぐらい進んだと言ってるけど、そもそもは毎月配信で1年ぐらいで終わるとか言ってたんじゃなかったっけ。このペースだと丸2年以上かかりそうですね。VITA以外への展開もその後なんだろうか。
「のぼうの城」観てきた。面白かったと思うんだけど、なんというかいろいろ不満…と言っていいのか何なのか、集中を阻害されてのめり込めないことがしばしば。
とりあえず時代劇というか多少コミカル入ったドラマとかの描写でありがちな、1人の怪力さんが多数の武者相手に押し合いへし合いをやっているという場面が出るともうあかん。引いてしまう。映画だけあってか、斬り合いでは首が飛んだり槍で相手を貫いて振り回したりといったTVではなかなかできないような描写が結構出てくる。血しぶきをわりと飛ぶ。そういう中で時折多少お笑いな描写が入るのはいいんだけど、上記のような引いてしまう・冷めてしまう描写があるとのめり込みを阻害されてしまいます。もっと早い公開を予定していたけど震災によって延期された要因という「水攻め」シーンは迫力あるし、高台から見渡した田園風景とか大規模に展開した敵部隊といったCGであろう広い広い描写もちゃんとそう見えてるしでおっと思わせる場面も多かったんだけど、夜間の船上シーンとかどうしてもセット内にしか見えないのはどうにかならんのか。もうちょっと背景や全体のエフェクトを加工するとかでそれらしく見せられないのかなあと残念感がありました。
殺伐とした合戦描写や大規模な風景といった魅力を感じるところも多かっただけに、テンション下がるところが散見されたのが残念。きわめて個人的・主観的な感想になってしまうけど、自分としてはそう感じたのだからどうしようもない。まあこういうのは時代劇のお約束だから、とでも割切れば良いのかなあ…