もともとは「艦これ」とのコラボをやるアニメが始まると言うことで名前を知り、原作が漫画だということを認識する。アニメはいちおう撮りためているのだけどまだ全く観ていなくて、そんな中で原作のほうをちょっと読んでみたら面白くて一気に8巻まで読み通してしまった。kindleで。正確にはipad miniのkindleアプリで。やっぱりpaperwhiteで漫画はつらいので。
アニメも録画のうちから3話まで観てみた。だいたい原作を踏襲しているけど、端折ったり独自に付け加えたりしているところが散見。3話まででキリシマ&ハルナに対峙しようと向かうところまででした。
このキリシマ&ハルナもそうなんだけど、「艦これ」で聞いた旧海軍からの艦艇が女性の外見で登場するところが最大の特徴ですね。で、それぞれに外見や性格の具現化が異なるところも興味深い。「艦これ」の霧島は眼鏡装備の委員長みたいなお堅いイメージだけど、「アルペジオ」のキリシマは非常に好戦的なイケイケのお姉さんである。共闘するハルナが寡黙なイメージなのと対照的。一方の「艦これ」の榛名のほうは健気な美少女といったイメージで、これまた大きく異なっています。キリシマの性格については、「艦これ」のファンの語り口からも史実の霧島が米艦隊相手に大立ち回りを演じたということがよく言われて実は武闘派なんてことも聞くので、むしろ「アルペジオ」のほうが解りやすく史実を反映しているのかもしれない。他に姉妹艦であるコンゴウも、金剛とはだいぶキャラ付けが違ってますわね。アニメではよく紅茶をたしなむ描写が出てくる当たりに英国出身というところは反映されているようですが。
漫画のほうは、全体に緻密な描写が非常に緊迫感を高めていて好感です。艦艇もみっちり描かれているし、艦艇見取り図や海図といったモニタ描写も細かい。そういうみっちり感がアニメの方にはいまひとつ感じられないのが残念かなとも思う。まあこのへんは予算の都合もあるでしょうけど。アニメと言えば、各艦船がCGで描かれるのはいまどき普通ではありますがどうもキャラもほとんどがCGで描かれているような印象。エンディングクレジットを見ていると原画・動画スタッフがCGスタッフに比べて非常に少ない。そして何より、本編中でキャラの表情が無機質に感じられることが多い。この無機質さというのは本作のメンタルモデルを表現するには非常に合致しているけども、人間までも同質に見えてしまっているのがちと残念感を禁じ得ない。まだ生身の人間を違和感なく週刊ペースで出力するには至ってないんですかね。これが劇場版レベルでみっちり作り込めるぐらいになればまた変わってくるのかな。でもアップルシード系とか見ててもまだまだって感じもするし。ゲームのデモ映像とかも、瞬間的にはおおっと思うことがあってもやはりどうしても「引いて」しまったり冷めてしまうような瞬間が訪れてしまうものだし。PS4やXboxOneの世代になってもそのへんはまだまだなんでしょうか。
まあでも見慣れてくれば違和感も薄れるのかもしれません。話自体は面白いし。これからどんどん増えてくるであろうメンタルモデルがどう表現されるのかも楽しみ。