『ウスズミの果て』読んだ。謎の凶暴な異生物とそれが媒介する奇病により人類が壊滅状態になった世界。その世界を一人(謎生物のペットがついてるけど)で探索し、遺体の回収と生存者の捜索を行う主人公。静かに死に絶えた都市のあちこちを回る物語。敵対生物の死体に出くわしたり生き残りに出くわしたり。いろんな存在と出会う主人公が何故平気で徘徊できるのかという理由もいちおう説明される。その中で、既に病死している主人にずっと仕えているアンドロイドも出てきた。奇病にかかると死亡しても腐敗しないので、アンドロイドは死後数十年経過しているらしい主の死を理解していないのか理解しようとしないのか。この、主人が死んでも仕え続ける機械生命というのはしばしば見かけるモチーフではある。『PSO』の…何だっけ名前忘れたけどポニーテールのレイキャシールのアレとか、『DQ』のどれかにもあったな。『DQ』の場合は死を理解していない感じで、その主は既に骨になってるのに「キョウモ タベテナイ…」とか言ってスープを下げるという切ない描写があった。
ともかく静かな都市を淡々と回って時折騒がしくなって、殺伐としてるけどどこか穏やかな空気さえあるような、独特の雰囲気。二瓶氏の作風と似てるという話もあるけど、あちらほどは殺伐としてないかなあ…
2023/04/25
ウスズミの果て
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