これまたamazonのおすすめで出会った漫画「地球の放課後」、5巻まで読んだ。
突然世界各地に現れた「ファントム」という謎の存在により人々が次々に失踪し、取り残された4人の少年少女が日々を生きる物語。4人のうち1人だけが男子であとは女子、女子の1人だけが小学生であとは高校生という構成。なのでハーレムものになるかと思いきや、わりとその男子が淡々としているというかあまりそっち方面の反応を示さず、むしろ女子のほうが意識しまくっているという描写がそこかしこに出てくるといった様相。
ファントムは黒くてもやもやした人間大のカエルみたいな存在(時折でかい奴もいる)で、それに接触した人間はなんかスライスされてコピーか転送されるみたいに取り込まれるようにして存在を消されます。その描写が独特で、箱状板状にスライスされて断面図まで晒しつつも流血とか内蔵どひゃーっとかは全くなくてそのまま異次元に取り込まれるような感じ。その対象となる人も恐怖はありつつも苦痛は感じてないような印象。しかし普通に怖い。で、その取り込まれた人たちというのがどうも食われた殺されたというのではなくどこかに生きてるんじゃないかと思わせるような展開になってます。さらにそのファントムが生き残った彼らの前でその思い人に擬態して見せたりとか、彼ら自身が突然タイムスリップして戻ってきたりとか、全く同じ夢を見たりとか、いろいろ不思議な現象も起こったり。
そういった状況にありつつ、なんだかんだで日常を楽しんでいる彼らの描写がわりとメインだったりもします。陥没した道路に海水が溜まったところで水着になって泳いでみたり(無駄に水着・入浴描写が多いのはお約束)とか、ソーラーパネルで冷蔵庫が生きていた肉屋から拝借して焼き肉食べまくったりとか、時折悲壮感も感じつつもそういう非日常な日常描写のほうが主体。で時折ファントムやタイムスリップと遭遇しては謎の考察をしたりとか。あとがきを見ると作者としてもこの日常描写を楽しんでいる様子。
徐々に謎の核心に迫ってる印象はあるんだけど、ほのぼのとした非日常描写がわりと楽しかったりもする。謎の解明も気になりますが、わりと投げっぱなしで終わってもいいんじゃないのかなとも思ったり。とりあえず先は気になるところです。
2012/06/22
漫画「地球の放課後」
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