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2013/01/13

猫神やおよろず と日本神話

カテゴリー: 漫画 — タグ: , — chaba @ 09:53

「猫神やおよろず」が5巻で終わってたのをようやく読んだ。だいぶ前に買ってはあったんだけど。もともとはご町内神様ハートウォーミングコメディだったけどだんだんスケールがでかくなっていった印象。絵柄は可愛いし綺麗だし妙にレトロゲームに傾倒してたりもして、いろいろ面白いところも多い漫画だったけどもいまひとつ盛り上がりに欠けた感も否めない。このへんはストーリーテリングの技巧がまだこなれてないのかな。いっそレトロゲームにもっとフォーカスした漫画とか描いてくれたらいいのに。同じ作家が「世界樹の迷宮2」をコミカライズしてた(原作やってないので物語がオリジナルなのかどうか不明)けど、こちらはなかなかよく出来てた印象がある。
この漫画もちょっと前にアニメ化されていたけど、どうも力の入ってない感がひしひしと伝わってくる作で、2・3話観てその後放置してた。いちおう録って残してはあるんだけど。メディア売り上げも散々だったような気がする。

しかし今期アニメになっている「ささみさん@がんばらない」もそうだし、最近読んだ「ぼおるぺん古事記」はモロというかそのものなんだけど、日本神話を題材にした作に最近よく触れる。特に「ぼおるべん古事記(作:こうの史代)」は、その名の通りにボールペンで古事記を漫画化したもので、古事記を原文のまま綴って、それを見事に漫画として展開していることに驚く。もちろんフリガナとかは振りまくって脚注も大量につけているので、書いてあることも(だいたい)把握できる。そしてこの作者独特のコミカルな表現もそこかしこに出てきて、漫画として独自の読感を楽しめます。
アマテラスとかスサノオといった神話の神々の名前はそれなりに聞いたことはあるけど、そういう神々の繋がりとか成り立ち、そして日本の創生という神話にあらためてじっくり触れることができます。イザナギとイザナミによって日本列島が次々に産み出されていくのを漫画として絵にされるとそれはそれは壮観だけど、最初にヒルコとかの日本列島として何も認識されてない子を産んでいるというのは初めて知った。何でも結婚の手順が間違ってたとかでやり直してあらためて列島を産み直すわけだけど、しかしこの日本列島以前に産まれて(そして闇に葬られて?)いた子がいたというのはなかなか衝撃。神話のエピソードは実際にあった出来事とか自然現象とか風習とか教訓になるようなことを暗示しているという話もあるけど、そうだとすればいったい何を示しているのだろう? と思ってちょっと検索してみただけでいろいろ情報や考察がでてきて、興味を惹かれる人も多いようです。
この「ぼおるぺん古事記」、古事記自体がそう長い話でもないし3巻までらしいのだけど、その3巻が2月発売らしい。次が待ち遠しい。

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