『ひきこまり吸血姫の悶々』1話。吸血鬼なのに血が飲めないので魔法も使えず体力も弱々な貴族令嬢テラコマリ。しかし娘を溺愛する父のコネにより将軍職に任命され、他国にも血の気の多い部下の下剋上にも負けない強さを求められることに… とにかく全編ボケツッコミのドタバタコントで弱さを見破られないようにする構成? しかし誰も死なない戦場の理不尽とか過去の痛みとか、ちょっと不穏な要素も見せる。
『はめつのおうこく』1話。神から授かった魔力により人類を助けてきた魔女、科学技術の発展によりその魔力を凌駕して魔女の殲滅を図る帝国。その帝国から逃亡していた魔女と弟子が捉えられ、魔女は処刑され弟子が残る。そこから10年経って他国に侵攻する帝国に囚われた虜囚たちが脱走を図る… よく解らん状態で生かされていた弟子による復讐劇になりそうなんだけど、とにかく帝国の人間が悪辣で醜悪でなかなかにキツい。復讐の成就は見てみたいけど、悪辣でしんどい連中が次々に立ちふさがりそうなのもキツい。そういう重苦しい陰鬱な展開にしつつ細かいコミカルを入れてくるんだけど、どうもそのコミカルが唐突感ばかり目についてあまり楽しくないというか不快感さえ呼びそうな違和感。作画は美麗だったけど、ちょっと評価の難しい作。