chaba log2

2013/05/08

竜殺しの過ごす日々

カテゴリー: ライトノベル — タグ: — chaba @ 18:29

「竜殺しの過ごす日々」読んでみた。ある日突然異世界に紛れ込んだ男子高校生が、いろいろ偶然が重なってその世界で恐れられている竜を殺してしまったために起こる騒動。かの世界では殺した相手の能力を吸収してしまうために超人的な能力を手に入れてしまう。その能力や出会った人々の協力で過ごす日々。
最近この手のファンタジー系で散見されるのが、ゲーム的な設定である。この話でも魔法盤により個人の各種能力が参照できるのだけど、A〜Eの表記で能力が示されるってまさにゲームっぽい。ついでに「ギフト」や「称号」といった固有属性も付いてたりして、それらが総合的に個人の能力を示している。まあ私も含めて、いまどきの世代ってのはファンタジーというとまずゲームで触れるというのも一般的なんでしょうね。何よりパラメータが目に見えるというのは明快で説明しやすいし。今作でもその主人公の能力の異様さを示すのに一役買っています。
異世界冒険といった殺伐としたイメージはあまり無くて、タイトル通りに日々をわりと淡々と送っている感じ。最初に出会った人たちから現地で生きるための日常生活の基礎や魔法や戦闘技術を教わって、それから町に出てギルドに入って依頼をこなして(ギルドで依頼を、ってのもゲームっぽい)…まあ冒頭から強大な竜を倒してしまったりとか、途中でも普通の冒険者では太刀打ちできないような敵を退けちゃったりもしてますが。基本、圧倒的な強さで普通の冒険者は毛嫌いするような雑用(邪魔な巨石を移動してくれとか)をあっさり片付けて行く感じ。戦闘依頼だと他の冒険者に迷惑だよなーと雑用ばかりやる遠慮っぷりは日本人らしいところか。まあ竜殺しとしての実力をあまり知られたくないという事情もあるけど。
いろいろやって日々を過ごして、いろいろ伏線も撒きつつ次巻に続く感じです。妙に爽やかささえ漂わせつつ終わる。ヒロイン候補っぽい女性キャラも複数出てきますが、今のところ恋愛要素は無し。いろいろフラグは立ちかけてる気もするが。わりと好感なので続きも読んでみたい。なんだかんだでこの、いきなり異世界に行ってヒーローになっちゃう御都合主義的な話ってのも好きなのかもしれん。「理想のヒモ生活」もそれ系ですし、って同じ文庫だった。

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