chaba log2

2011/09/07

ソードアート・オンライン 3〜7

カテゴリー: 読書 — タグ: — chaba @ 05:43

いろいろ読んだ。ネタバレになると思うので伏せてみる。

3&4「フェアリイ・ダンス」編、これはもう作者の言うように、1巻の長い長いエピローグです。なんとか生還したキリトだけど愛するアスナはまだ囚われたままで、彼女を救い出すために別のゲームに身を投じるという話。
メインヒロインはもちろんアスナなんだけど、作品ごとにサブヒロインというかいろんな女性が登場(してキリトに惚れる)するのがまた魅力的だったりするのだけど、今作も一緒に冒険するヒロインが出てきます。しかもその正体が…という。そのヒロイン「リーファ」もそうなんだけど、2巻のショートエピソードで初登場した「ユイ」がここに来て大復活するのは感動的です。しかもユイちゃん、以降の作ではサポートキャラとして大活躍しまくり。今後も活躍が期待されるところですが、ちっこいキャラのせいもあってか少々間の抜けた萌えキャラみたいな存在感を出すことが多くて、それも手伝ってか2巻までの殺伐感がだいぶ薄れてラノベ的な軽さがいよいよ強まってきている印象もあります。
今作はとにかくアスナを奪還するという強い強い目的に貫かれてキリトが(ユイとともに)ばく進する感じ。そしてこれもシリーズの特徴なのかもしれないけど、嫌ーな敵役が登場してくれます。まあその嫌なやつをちゃんと片付けてくれるのも特徴ですが。
なおサブタイトルの「フェアリイ・ダンス」とは、新しい舞台となるVRMMO「ALO」ではキャラ全員が背中の羽根を持つ妖精世界だというのがベースなんでしょうね。最後の方で非常に印象的なダンスシーンがあるのも憎いところ。ていうかタイトルが何気なくついてるフリをしておいてクライマックスに来てこれか!と思うような持ってきかたをすることが多かったり。

5&6「ファントム・バレット」編、これはまた別のゲームでの事件にキリトが挑む形。今回の舞台となる「GGO」は今までと違って銃がメインの世界で、PK上等RMT上等というわりと荒廃した舞台となっております。そこに入ったキリト君、なんと趣味装備のライトサーベルで実弾をかわしまくるというチートな大活躍w 今までの世界で鍛えられまくった反応速度で可能になっているという荒技なのだけど、これがまた後のファンタジー世界に戻ったときも活用されてたりするからなかなか無茶します。
今作のヒロイン「シノン」は過去に凄惨なトラウマを抱えている女の子。彼女がキリトと共に闘うことで自分の弱さと向きあう強さを徐々に身につけていくのが主軸となってる感じ。
「フェアリイ・ダンス」編ではアスナの身に危機が迫っているとはいえ基本的に生命の危機はない状態だけど、「ファントム・バレット」編ではまた命をおびやかす事件がメインになっていてやや緊張感が増しているかも。でも最初の「アインクラッド」編ほどではないか。

7巻「マザーズ・ロザリオ」、今まで2巻ずつセットになってたのでコレも続刊ものかとおもったら7巻だけでエピソードが締められてました。今作はアスナが主役で、キリトすら倒した絶剣こと「ユウキ」という女の子との交流がメイン。「マザーズ・ロザリオ」というのはその2人の交流から出てくる言葉なのだけど、アスナの母との関係性も挟まれるエピソードなのでそのへんも反映しているようです。
もう完全に、ゲームで死んでもリアルには関係無い状態になってますので、バトルは(ライバルとの対立とかはあるけど)あまり殺伐としておりません。死んでもよくて気楽に楽しんでいる感じに。

とくに長編は死と隣り合わせで命のありようを思わせるエピソードが多いのだけど、当初の殺伐感が薄れてきているのは間違いないところか。でもこれ、作内でも出てきているけど、フルダイブしてリアル肉体は全く関知できずに放置されてるってのは怖いよなあ… よっぽどがっちり施錠した室内とかじゃないと怖い。
いよいよ8巻に入るわけですが、これって短編集みたいです。それも時系列的にかなりバラバラで、私が先日ちらっと見ちゃって「!?」となったエピソードも1巻のときの話らしい。それなら納得いくというか、ああまあそんなこともあるよね…的な。いろんなところを振り返って後からエピソードを追加できるのは面白い構成ですね。しかしそれだけに整合性には苦労してるみたいですが。ていうか既に齟齬を生じてるところもあるみたいですが。
殺伐・凄惨と軽い萌えとが併存している世界。これ読んでいるとまたMMOをやってみたくなる…のでDQ10にも期待してるんだけど…

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