とりあえず2周した!本編とスタッフコメンタリー。2周とも胸が熱くなった! 長くなったので閉じる!
いちおう最終回となる12話の盛り上がりと感動というのはここまでの積み重ねあってこそですが、感動なんていうとだいたい人の生死に関わったりとかあったりするもんだけどそんなこと全然なく、しかし日常の積み重ねの果てに深く爽やかな唯一無二の感動をくれる本作。スタッフコメンタリーでもいかに思い入れ深く作ってるかを語られていて、最終回どうにかたどり着いてステージに上がった唯に律が言う「みんな唯のこと大好きだよ」という言葉はスタッフの代弁でもあると。
そして最終回なのに何故か次がある番外編13話、これも11話のようにちょっと波風が立つ感じの話ですわね。原作が4コマで少ないエピソードを何とかやりくりしてここまで来ましたけど以降は完全オリジナルに突入。そして追加の14話、なんだか年末ライブやるとかいう話になるんでしたっけ。アニメオリジナルだけど、もしかしたらTV版終了後の原作エピソードを取り込んだ形になってるのかもしれませんね。新曲とかやらないかなーと期待もありますが。
しかしスタッフコメンタリーは相変わらず興味深い。鼻風邪をひいて寝込んだ唯の傍らにあるティッシュボックス、場面が変わるたびに箱の色が変わっていてそのたびに「使い切っている」という描写だとか、思いっきりハナたらしたりティッシュを鼻に詰めたりしてもこれはこれで唯らしいとか、ちょっと不穏な空気なのに背景のホワイトボードにアホなこと書いてて大丈夫なのかとか。さらには、手を上げるにしても胸元まで上げるのかもっと低いところか、そして手のひらを外に向けるのか内側に向けてるのか、そういうこともしっかり意識しないとキャラクターや「けいおん!」世界を崩してしまうので非常に気を遣ったとか。なんかもう凄いです。そういう、ちょっと見てるだけでは気づかないことの積み重ねで魅力的な作品が生まれるのだなーと。これこそプロの仕事ってやつなんですねえ…
最終回のステージにしても汗をとばしてオーバーアクション気味の作画が印象的なのだけど、これについても、上手く歌おうとかキレイにみせようとかじゃなく唯は自分が楽しむことを最優先で最大限に発揮するから、それがメンバーそして観客に伝わるのだという意図だと。それが見てるほうにもびしびし伝わってきて、おかげで「ふわふわ時間」を聞くたびにぐっときて大変です。そもそも原作では脱力ソング扱い(そのへんはアニメでも歌詞初披露時に出てますが)だったのに、ここまで感動的なエピソードに組み込んだ手腕は素晴らしい。