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[ 初音ミク〜クリプトンとドワンゴ、時々JASRAC ]
ミクがJASRAC登録されたという騒ぎですが、妙な方向に発展してしまっています。
ドワンゴの登録ではアーチスト名が「初音ミク」になっているけど、これはクリプトンの定める規約に違反しており、名称使用には事前の承認なり契約なりが必要となる模様。それに加えて、ミク曲の作者とドワンゴとの間で、着うたなど配信に際してまともな契約類が一切交わされていないらしいという疑いが。何かと悪役にされるJASRACですが、今回の件に関しては少なくとも現時点ではドワンゴのほうが悪役のようです。
作者側としてはニコニコ発のコンテンツなので二次創作などを制限しないようにしたいとかの意向があったようなのだけどそういった意思確認も利益配当の確認もなく、気づいたら公開されていたという話。公開されてからJASRACの話が舞い込んできて作者側も面食らっているという話も聞きます。
JASRAC登録に関しては、商用配信をするにあたって受け入れるべき現実なのかもしれません。しかし、これにより「みくみく」をブログパーツ形式のジュークボックスから外すなどの動きが既に始まっています。作者氏はニコニコでの利用は大丈夫のハズと語っていたらしいけど実運用は依託されたわけですからこれも不透明です。なので今後「みくみく」をネタにしたアレンジや動画などは控えられることになりそうです。まあ考えてみれば従来でもニコニコ動画には既存の流行歌をミクに歌わせたものとか、既存曲そのものを使ったアイマスMADが多数あったわけですから、ミクが登録されたからといってすぐに使用禁止というわけではないのかもしれません。しかし完全自由な素材としての「みくみく」が失われたのは確かなわけで、それがここまで盛り上がったミク熱に微妙な影を落としているのは間違いないところでしょう。
今回の騒動で頼もしいのはクリプトンです。いち早くドワンゴに対して規約違反の疑いを明言しているし、別件ですが同人作の抱き枕(エロい)に販売中止を警告しています。親だから当然かもしれませんが、ミクを守ろうという姿勢が明確に打ち出されていて好感を持てます。
ミクのメインステージがニコニコ動画であることは疑いのないところであり、その運営会社のニワンゴの親会社にあたるドワンゴが商用配信に乗り出すのはある意味当然というか順当なところでしょう。ドワンゴの対応が注目されるところです。ここで対応を誤るとニコニコ動画への支持を大きく失うことになるかもしれません。
2007-12-20 14:42:02
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